寺に泊まるのではなく、寺で暮らすという新発想。
日本初の、寺暮らしをするためのプラットフォームサービス「寺あんご」の提供が3月14日よりスタートした。
安らぎの中で、日常を生きる寺暮らし
仕事や情報の雨に晒される現代人にとっては、心と体を調える心安らかな暮らしが必要だ。そんな暮らしができる場として、長期滞在できる寺がある。
プラットフォームサービス「寺あんご」が紹介する寺に暮らすことは、生活の中に宿坊のような修行体験を取り入れること。ストレスに苛まれた心と体を調えるには、最適だ。
また、住職と暮らし、地域の人々と交流できる環境は、安心できる日常を過ごすことにつながる。
寺には、瞑想以外にも朝夕のお勤め、読経や食法、作務がある。その「ゆっくり、しっかり、丁寧な生き方」を体に染み込ませていくのが寺という道場。まさに、「心身が調う生活習慣」のお手本と言える場だ。
仕事に追われ、ストレス過多な生活をしていると、毎日を大切にするということを忘れてしまいがちになる。寺に長期滞在することは、丁寧に暮らすことの大切さを思い出させてくれるきっかけになりそうだ。
全国の寺を再復興する助けに
「寺あんご」には、もう一つの目的がある。それが、全国の寺の再復興だ。
全国の寺は、檀家の減少や参拝文化の停滞により、衰退傾向にある。また、コロナ禍のため宿坊を利用していた海外の観光客の受け入れが中止になっている。
苦境のなかでも、SNSの発信や子ども食堂や作務、寺サウナなどの新しい活動を精力的に行なっている寺も多い。「お寺を日常に」をコンセプトに、寺の再復興の助けになることも目指している。
寺という非日常で暮らすことは、いわば、至福な人生の一休みを過ごせる機会。働き方ニューノーマルな時代だからこそ、興味をもつ人がふえていきそうだ。
「寺あんご」公式サイト:https://tera-ango.familyinn.jp/
(冨田格)