国産のコーヒーが初収穫に成功したという。これは、コーヒー好きにとって注目したい情報だ。
岡山県岡山市の「やまこうファーム」は、自社の温室ハウス内で本州でも育苗が可能な「国産コーヒー」の栽培に成功し、初収穫。同社が運営するJAPAN COFFEE PROJECT(ジャパン・コーヒー・プロジェクト)公式サイトにて、国産コーヒー豆の販売を開始する。
コーヒー農園のオーナーも募集開始
ジャパン・コーヒー・プロジェクトはやまこうファームが運営する、一般からも参加・会員登録が可能な国産コーヒーの普及・応援プロジェクト。国産コーヒーの販売情報は会員へ先行して案内し、公式サイトまたは会員からの事前予約を通じて、4月上旬に販売を開始予定。
また、新たにコーヒー農園を開設する「コーヒー農園のオーナー」を積極的に募集し、国産コーヒーの普及と生産量の増加に努めている。今後は「コーヒーの木のオーナー」の募集も行い、一般消費者もコーヒーの木のオーナーとなって国産コーヒーを応援できるプランを企画中だ。
国産コーヒー誕生の背景
約10年前より熱帯植物の栽培を始め、その後パパイヤ・バナナの栽培に成功し、次に長年の夢であったコーヒー苗が国内でようやく栽培可能になった。
ここ数年、試験栽培を行い、日本国内で栽培ができる美味しいコーヒー豆ができた。この豆を日本国内で栽培し、特産品として全国で販売していきたいと考えている。
輸入に頼っていたコーヒーが、国内生産も可能に
日本のコーヒーの総消費量は世界でも上位に入るが、99%は輸入品。やまこうファームが掲げるJCPが進み国産コーヒーの生産量が増えることで、国産のコーヒーをいち早く一般消費者に届けることができるようになる。
サステナブルなコーヒー農園
コーヒーの木は長時間の直射日光の照射を嫌う植物。しかし、ソーラーパネルの設置による遮光とコーヒー栽培との相性が良く、ソーラーを用いたコーヒー栽培がより持続の可能性が広がる農業の取り組みとして注目を集めつつある。
新たな農業・産業の創出
やまこうファームには、国産コーヒーの栽培に価値を感じる「コーヒー好き」のビジネスパーソンが都市部から地方移住をして、栽培やIT戦略・DX・SDGsを担当するスタッフとして働いている。コーヒー農園経営は、新たな農業・産業の創出となるだけでなく、コーヒー人気を通じて、これまで農業とは関係のなかった人材を農業や地方都市に確保できるビジネスとしても期待が持てる。
コーヒーを通じて地方創生もできる、新しい取り組みに期待したい。
ジャパン・コーヒー・プロジェクト:https://www.yamakoufarm.co.jp
(田原昌)