人間国宝「岩野市兵衛」とコラボした、越前和紙のバングルウォッチ登場

1500年の歴史を刻む越前和紙。そんな伝統工芸を使用した、特殊なウオッチが登場。

北陸の手技を未来へ継承する、伝統工芸のコラボレーション。鯖江バングルウォッチ『時伝』シリーズ第4弾がMakuakeにて先行販売中だ。

■福井の伝統工芸と鯖江バングルウォッチ
福井県鯖江市の眼鏡づくりと越前漆器の職人技が息づく鯖江バングルウォッチに、人間国宝九代目「岩野市兵衛」氏の紙すきの技を融合させた。

岩野市兵衛氏は、福井県越前市今立地区の伝統工芸 越前和紙の伝統工芸士。原料へのこだわりとこの地ならではの自然を活かし、先祖代々320年近く楮(こうぞ)100%の生漉(きずき)奉書だけをほとんどの生産工程を変えず作り続けている。今年88歳の米寿を迎えた岩野市兵衛氏が手がけた越前和紙の高級生漉奉書を、鯖江バングルウォッチの文字盤に用いた。

「時代を超えて伝わる技術」をコンセプトに、日本のものづくりを未来へ継承する【Tokidute 時伝】プロジェクトの第4弾だ。

■エンボスの数字が浮かび上がる厚みを追求
生漉奉書の風合いを活かすため、数字は着色せずエンボス加工の凹凸のみで浮かび上がらせた。難しかったのは、分厚くならず、薄すぎない、絶妙な和紙の厚み。どの厚さが文字盤に適しているか、様々な厚みの和紙を漉いてもらった。

文字盤の色も天然素材にこだわり、シンプルを極めたデザインを追求。生漉奉書の色味をそのまま愛でる「無垢」、柿渋を使った「柿渋」、炭を染ませた「墨色」の3色を用意。

■ 越前和紙作り
越前和紙作りは、乾燥した楮の皮を剥ぐところから始まる。原料は、茨城県産の那須楮(なすこうぞ)にこだわっている。

大釜で楮を4時間炊き、3時間かけて蒸らしてやわらかくする。ソーダ材だけを用い、漂白材などの化学薬品は一切使わない。

敷地内の川小屋で行う「選り(より)」の作業。変色した部分やチリをひとつひとつ根気よく手で取り除き、湧水の流水で洗う。

繊維を叩いてバラす「叩解(こうかい)」を行う。その後、水洗いし漉舟(すきぶね)に入れ、紙を漉く。水の粘度を高めるために用いる「ねり」には、一般的なトロロアオイに加え、ノリウツギを使う。

■人間国宝 岩野市兵衛
1978年、九代目岩野市兵衛を襲名。2000年、国指定重要無形文化財(人間国宝)に認定。

「この頃はファッションの時代だと感じていますが、私の作った生漉奉書が腕時計になるとは夢にも思いませんでした。こうやって越前和紙がいろんな分野に広がっていくのは、すごくいいことですね。腕時計としても非常によく仕上がっていて、私もどの文字盤の色にしようか悩みます。どの色も、けっこう似合うんじゃないでしょうか。」

・ビッグフェイス
ケースサイズ:Φ42mm 厚さ11mm
サイズ(手首周り):Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ
価格:24,000円〜

・スモールフェイス
ケースサイズ:Φ30mm 厚さ8mm
サイズ(手首周り):Sサイズ、Mサイズ、Lサイズ
価格:24,000円〜

モダンな和紙の腕時計をペアウオッチにも。

Makuake:https://www.makuake.com/project/igattacolletti04/

(田原昌)