「芸術と自然と東京」がコンセプトのアート展が開催中。
一般社団法人のブルーオーシャンは、檜原村初のアートプロジェクトであり現代アートの展覧会「ひのはらアートプロジェクトβ」を、12月29日(水)まで開催。村内にある特徴的な建造物2か所を用いた、地域をまわる展覧会となっている。
■檜原村、村内回遊型現代アート展「ひのはらアートプロジェクトβ」
首都の水源であり、多くの木材を産出し、山遊びの地として豊かな風土から、近年クリエイティブな移住者や関係人口が増えつつある檜原村。同プロジェクトは、その魅力を質の高いアートの展示や制作を「やまのよさ」と掛け合わせた展示で、より多くの人々と共有することにより、持続可能な魅力的な山郷づくりの契機としたいという趣旨で企画された。
■プロジェクトコンセプトは「芸術と自然と東京」
「人新生」ということばに現れるような、のっぴきならない人類のやり尽くすかのような進歩に対して、手触りや独自の創造性が尊ばれる現在。
さまざまな人々が、都会の殺伐とした煌めきよりも、山や島や野の包み込む豊かさに可能性を求め、そこから新たなアートやクリエイティブが生まれるようになっている。
村在住の現代作家、村の材木と先端技術をかけあわせたデザインプロダクトつくりだすコレクティブをはじめ、首都圏と八重山といった、さまざまな「芸術と自然と東京」を掛け合わせるフィールドで数多くの栄誉を獲得する実力派の若手5組による展示となっている。
菅谷杏樹「ひざと古民家」会場
作品名: 霧を縫う-Sew the haze副島しのぶ「ひざと古民家」会場
作品名: 鬼とやなり
小城開人「ひざと古民家会場」
作品名: サステナブルアンサステナブルコミックス池城安武「ひざと古民家」会場 +「旧ガラス工場」仮設会場
作品名: ヒージャーを檜原村に連れてきた
各地で才能が紡ぐ新たな「豊かさ」をTOKYOの村である檜原でつなぎ、より豊かな郷の可能性を耕しあう最初の一歩、それが「ひのはらアートプロジェクトβ」だ。
檜原、八重山、どこでもない郷、そんなさまざまな郷から獲れた「アート」を、里山の中でふれることを通じて、その可能性を多くの人々と共有したいと考えている。
同プロジェクトでは、山郷に佇む築90年の古民家(「ひざと古民家」会場)と廃工場(「旧ガラス工場」仮設会場)を会場に活用、風土と溶け合った展示を展開。まるで、「なにかわらし」が居るような、ぱっと見たことのない風景が広がるような、そんなサイトスペシフィックな作品を鑑賞することができる。
Ao.(アオ) 「旧ガラス工場」仮設会場
作品名: Ao. TBT-1作品名: TOKYO KIKORI BROTHERS
年の最後に、檜原村という環境だからこそ存在するアートたちに触れてみるのも楽しそうだ。
「ひのはらアートプロジェクトβ(ベータ) 芸術と自然と東京」
会期:12月18日(土)~12月29日(水)※開催期間内無休
入場料:500円
公式サイト:http://hinohara.pro/
(冨田格)