日本遺産と伝統芸能の融合を、映像で見ることができるチャンス。
日本芸能実演家団体協議会(芸団協)では、伝統芸能の視点から日本全国の『日本遺産』と地域文化の魅力を再発見し、観光につなげるプロジェクト「NOBODY KNOWS」を2019年より展開している。
2019年度は「自然と技」「自然と祈り」をテーマに6箇所でツアープランを企画・実施。2020年度には地域の歴史文化、そして伝統芸能ライブを楽しめるオンラインプログラムを配信した。2021年度の第3弾として石川県・小松市で、現地の石と海運の文化をテーマとした特別映像『うつりゆく季(とき)〜花鳥風月〜』を公開中だ。
■日本舞踊と音楽で地域の魅力を伝える
石川県小松市で日本遺産に認定されている2つのストーリー「珠玉と歩む小松~時の流れの中で磨き上げられた石の文化」、「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間〜北前船寄港地・船主集落〜」から、現地の石と海運の文化を着想元とした特別映像となっている。
日本舞踊と、胡弓、笛(篠笛・能管)、邦楽囃子の情感あふれる音楽によって、小松が重ねてきた悠久の時間を表現。芸能を通じて、現地の豊かな文化資産に新たな光を向けてゆく。
本作には歌舞伎俳優 尾上右近氏が舞踊・語りで出演し、那谷寺の美しい自然やお堂の中で、凛とした舞姿を披露。
尾上氏が自らパーソナリティを務めるラジオ番組で、今回の映像で構成・振付を担当した日本舞踊家・花柳源九郎氏の振付作品に出演したいと語り、今回の「NOBODY KNOWS」で念願が実現した形だ。
■九谷焼や小松市の文化資源を見ることができる
もう一つの舞台となる安宅は、歌舞伎『勧進帳』の要となる関所があった場所で、伝統芸能ファンとしては一度は訪れたいスポット。夕陽に染まる安宅海岸で、安宅宮獅子に伝わる獅子退治の棒振り役を尾上氏が演じる。
また、映像内では、小松にも工場を構える世界有数の繊維企業・サンコロナ小田が開発した薄手の織物「オーガンザ」も使った演出もあり、石材や九谷焼とあわせ、小松の豊かな文化資源が随所に散りばめられている。
この美しい映像を通して、日本全国に存在する文化遺産や芸術の素晴らしさを改めて感じて欲しい。
〈第3弾プログラム〉
オンライン配信期間(無料):〜2022年3月31日まで
YouTube公式チャネル:https://www.youtube.com/c/NOBODYKNOWS-tours
URL:https://nobodyknows.tours/event2021-05.html
NOBODY KNOWS
URL:https://nobodyknows.tours
※画像提供:芸団協
(hachi)