全国53産地から職人が集う体験型イベントを「大阪 万博記念公園」で開催

日本の工芸品を深く知るチャンス。

日本工芸産地協会は、史上初となる全国50を超える工芸産地が集う体験型イベント「日本工芸産地博覧会 大阪2021」を、11月26日(金)~28日(日)まで、大阪 万博記念公園で開催する。

能作【富山県】

■実際の産地に足を運びたくなることを目指して開催

1925年のパリ万博・日本館では、工芸品が出品物の主役であり「工芸ブーム」として、ヨーロッパの文化・生活様式に大きな影響を与えた。

また1970年に開催した大阪万博では、会期後ほぼすべてのパビリオンが取り壊されるなか、「太陽の塔」と「大阪日本民芸館」のみが唯一現存している。一方、現在の工芸を取り巻く環境は変化し、産地出荷額は最盛期の1/6まで減少している。

かつての工芸ブームから約100年。職人の技を見て、話を聞き、工芸の面白さに触れ、いつか実際の産地に足を運びたくなること目指して。かつて万博が開催された大阪の地で、日本の未来における文化の礎となることを願って開催する。

■全国53の工芸産地が集合

同イベントでは、約10,000平方メートルの屋外スペースに、全国53の工芸産地が集う。目指したのは、産地のまるごと体験。竹工でできた入場ゲートをくぐると、「伊達干しやぐら」や「たたら吹き」のインスタレーションが出迎える。

コンセプトは「日本の工芸が、今を生きる姿を見よ。ここでの体験が全て、未来の産地をつくる」。

金属、石工、陶磁器、木工、漆、紙、繊維、皮革など多様な工芸産地が集結し、実際に製造現場を見学しているような臨場感ある実演やワークショップ、産地の風土に根付いたフードマルシェなどが出店予定だ。その一部を紹介しよう。

・Sghr 菅原工芸硝子【千葉県】

1932年創業、一貫して手仕事によるガラス製造を続ける。ワークショップでは「ガラス端材の箸置きづくり体験」を開催予定。

・玉川堂【新潟県】

1816年創業、銅板を金鎚で叩いて整形する鎚起銅器の技を継承。開催予定のワークショップは金鎚で「銅器小皿製作体験」。

・Hacoa【福井県】

越前漆器の木地作りで培った技術力と伝統をベースにした、木製雑貨ブランド。ワークショップでは「無垢の鉛筆づくり」を開催予定だ。

・中川政七商店【奈良県】

1716年麻織物の商いで創業後、工芸をベースにした生活雑貨を生み出す。ワークショップにて「しめ縄飾り製作」を体験できる予定。

他にも能作やOIGENなど、注目のブランドが多数出店。

OIGEN【岩手県】

日本各地の魅力を知ることができるイベント。次の旅行先候補も見つかりそうだ。

日本工芸産地博覧会 大阪2021
参加費:無料
場所:大阪府吹田市千里万博公園1-1
WEBサイト:https://kougei-sunchi.or.jp/expo/

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