マウンテンバイクが変えていく、日本の地方の景色。
■国内最大級の一般無料開放マウンテンバイクパーク
山梨県南アルプス市の一般社団法人「南アルプス山守人(やまもりびと)」は、11月22日(月)、「南アルプス⽴沼マウンテンバイクパーク」オープンした。
これは、マウンテンバイクの裾野を広げることを⽬指し、初心者・子ども・ファミリーが楽しめるマウンテンバイクパークを南アルプスマウンテンバイク愛好会の有志によって造成したものだ。
トレイル(MTBのコース)は合計8本・総延⻑約3km、⾯積は約7haを誇る。一般無料開放のマウンテンバイクパークとしては、国内最大級になる。
■利用者もパークを構築する仲間に
”自分たちの遊び場は自分たちで造る””多くの人にMTBを楽しんでもらいたい”、という想いが込められた「南アルプス⽴沼マウンテンバイクパーク」は、管理⼈を置かず看板でルールを見える化している。看板の案内に従って登録を行ったうえで利用が可能になるシステムをとっている。
基本的には無料で楽しめるトレイルだが、いつまでも安全に楽しく走れるトレイルを維持管理するためにはコストが掛かる。その財源を確保するための国内初の試みとして、利用者が自ら金額を決めて課金する”任意課金制”を導入した。
利⽤者もこれからのパークを構築していく仲間として、オンライン掲⽰板を設置し、毎⽉のトレイル整備Dayの情報などを共有。利⽤者も⼀緒になってパークのメンテナンスに取り組んでもらうスタイルだ。
■「南アルプス山守人」が目指すもの
「南アルプス山守人」は、⽇本におけるマウンテンバイクや⼭道の制度化の実現を⽬指してこれまで活動してきた。
まずは⼭梨県レベルでの制度化を実現し、その事例を全国横展開できるよう、初⼼者やファミリーなどのライトなマウンテンバイカーを増やし、⼭林や中⼭間地の魅⼒を多くの人々に知ってもらうための様々な活動を展開していく。
目指しているのは、世界からのマウンテンバイカーの受け⽫になる世界有数の巨⼤なトレイル網を築くことだ。
⾸都圏3,000万⼈と「⽻⽥空港」や「新静岡空港」から⾄近距離の南アルプスエリアは、格好の実証実験の場としてマウンテンバイクの聖地となりうると考えている。
マウンテンバイクを通して、⽇本の真の地⽅創⽣の実現を目指している「南アルプス山守人」。アフターコロナのインバウンド需要再開に向けて、彼らが進めていくプロジェクトに注目したい。
南アルプス立沼マウンテンバイクパーク
所在地:⼭梨県南アルプス市平岡
利⽤可能日時:常時開放(ただし日中に限る)
詳細:https://www.minamialpsmtb.com/tatenumamtbpark
(冨田格)