子供や高齢者、障害者のための建築で注目、山﨑健太郎設計のホスピスがグッドデザイン賞受賞

終の住処「ホスピス」のイメージを変えたデザインが評価された。

■緩和ケア病棟「いまここ」がグッドデザイン賞に

世界4大デザイン賞のひとつともいわれるグッドデザイン賞で、末期癌患者のためのコモン型ホスピスがグッドデザイン賞ベスト100を受賞した。

受賞した作品は、静岡県新富士にある川村病院の緩和ケア病棟「いまここ」。

コモン型ホスピスという在宅と病院施設の中間といえる施設を提案し、末期癌患者の緩和ケアに加えて、おとづれた家族や友人たちが、ゆったり過ごすせる住まいのようなホスピスだ。病院特有の「孤立」ではなく、日常と地続きとなる終の住処が評価された。

■子供や高齢者、障害者のための建築で注目を集める

設計を担当した建築家・山﨑健太郎氏は、2015年に、斜面を利用しただんだんの保育園「はくすい保育園」でもグッドデザイン賞ベスト100+未来づくりデザイン賞を受賞。

また2017年には、世界4大アワードの一つであるドイツの「iF DESIGN AWARD」でも建築カテゴリーで日本人初の金賞を受賞。

現在、建設中のデイサービスは、子供や高齢者、障害者が過ごす施設で、2018年に森美術館で開催された「建築の日本展」や若手建築家の登竜門と呼ばれている「SD review2016」に展示されるなど、子供や高齢者、障害者のための建築で注目を集めいている。

山崎健太郎

現在、早稲田大学、東京理科大学、工学院大学非常勤講師、法政大学兼任講師

1976年 千葉県生まれ
2008年 山崎健太郎デザインワークショップ設立
2015年 日本建築学会作品選集新人賞
2015年 グッドデザイン賞ベスト100 + 未来づくりデザイン賞(経済産業省商務情報局長賞)
2017年 iF DESIGN AWARD 2017 GOLD AWARD

グッドデザイン賞の審査委員は「いまここ」の選定理由をこのように述べている。

ホスピスは、患者にとっても家族にとっても、なかなか受け入れ難い施設だろう。しかし、高齢化が進む現代社会においては、どんな健康状態であろうとも、またどんな障害を持っていようとも、その人たちが時間を過ごす施設はすべて住まいとして位置付けていく必要がある。

この緩和ケア病棟は、そのような人間としての尊厳を最大限に尊重した施設であり住まいである。美しい庭の風景や、他の人の気配も感じられる空間は、孤独や孤立を感じることなく過ごすことができるだろうし、このような場で暮らすことができれば、家族としても安心するに違いない。

今後のホスピスのみならず、高齢者や障害者のための施設においても考えていくべき大切なメッセージがこの施設には込められている。

私たちの生活に密着した施設に優れたデザインを施す建築家・山崎健太郎氏が今後取り組んでいくプロジェクトにも注目していきたい。

グッドデザイン賞:https://www.g-mark.org/award/describe/52483?token=gvvx8raGkG
山﨑健太郎:https://ykdw.org

(冨田格)