新たな世代が取り組む、新しい農業の形。
■廃棄資源を有効利用する循環型農業を実現
大阪はデラウェア(小粒ブドウ)とイチジクの生産量が全国3位を誇る。そして、羽曳野市はブドウとイチジクの産地だ。
羽曳野市の「ハッピーファーム」の園主・吉川幸一郎氏は、元プログラマー。
農業とは縁がなかった吉川氏だが、仕事で農業に関する情報を調べるうちに、スマート農業や企業の農業参入など世の中の農業への関心が高まる一方で、担い手不足や耕作放棄地問題などの課題があることを知る。
そのことで、農業への参入を決意した。「ハッピーファーム」という農場名は、「おいしい物を食べてお客さんに笑顔になってもらったら、僕らも笑顔になれるから」との思いを込めたものだ。
■ネクストゴールにチャレンジ中
ブドウの産地である羽曳野市には、ワイナリーもある。ワインの製造過程ででた「搾りかす」と、ブドウの剪定した枝は廃棄されることが多い。
「ハッピーファーム」は、これらの廃棄資源を原材料にして冬季に約2か月発酵させて堆肥を作り、それをイチジクの畑にまくという循環型農業でイチジクをブランド化し、羽曳野市の知名度をアップさせたいと考えている。
資金集めと取り組みの認知度向上のため10月24日まで、クラウドファンディングを行っている。
公開8日目で目標額20万円を達成して、現在はネクストゴールにチャレンジ中だ。
すでに調達した資金は、クラウドファンディング利用料、返礼品の発送費用等、残りをロゴ、シールなどのブランディング費用に充てる。追加の支援金はブランドイチジクのWEBサイトのデザイン費用に充て、実装を元プログラマーの吉川氏自身が行うことで経費を削減して実現を目指している。
元プログラマーが始めた「小さな農家のSDGs」。興味を持ったなら、クラウドファンディング・ページを確認してみよう。
クラウドファンディング:https://camp-fire.jp/projects/view/379398
(冨田格)