この秋だけの、特別な体験を保津川で。
■亀岡から嵯峨まで16kmの舟下り
京都府亀岡市の保津川遊船企業組合は、亀岡から嵯峨までの16kmにおよぶ「保津川下り」を運航している。
「保津川下り」は、保津川の水流を利用して下流にある京都・大阪に物資を輸送することにはじまった「川下り」。丹波から木材や穀類、薪炭などが水運により京都に運ばれていた。
輸送手段の発達により水運利用は次第に姿を消していったが、渓谷の自然美などを楽しむ造船としての「川下り」が始まった。
現在「保津川下り」は、世界的にも有名な舟下りとして知られ、四季それぞれの自然美とスリルを満喫できる、約2時間の舟旅を楽しめる「川下り」として人気を誇っている。
今回の体験ツアーは観光活性化プロジェクト「KITTO MOTTO亀岡」の一環として、日頃体験できない特別な2コース
を期間限定で運航する。
■期間限定、特別な2つの「保津川下り」
・『保津川下り特別便 「朝霧」/「夕暮」』
10月1日-12月15日の期間限定運航する特別便 。「保津川下り」は、亀岡の乗船場から嵐山までのコースを、朝9時から15時までの時間を定期船で運航しているが、特別企画として「朝霧」は朝8時出航、「夕霧」は15時過ぎ出航の特別便となる。
朝霧
亀岡市は、秋から春にかけて、保津川の水と亀岡盆地の地形により「丹波霧」が発生し、亀岡を象徴する風景として知られている。その霧が発生しやすい、朝の時間に幻想的な空間を味わえる川下り。
夕暮
日没間際の保津川、時間とともに表情を変えて暮れてゆく景色を堪能できる、普段は味わえない川下り。
・『保津川下り 明智水軍、京へ!』
丹波所縁の武将「明智光秀」について、高座から話すように、語り部・講談師の旭堂南歩(きょくどう なんぽ)が出航から着船までの間、起承転結をもって語る。
明智光秀が丹波国を拝領したのが1580年、産業水路として、保津川の川下りが拓かれたのは1606年。よって明智光秀が保津川を使ったとは考えられないが、そこは「見てきたような嘘を言う」講談。史実を元に、新たな「噺」を創作し、川下り要所の案内も織り交ぜながら、約2時間の飽きさせない舟旅を創出する。
10月の毎週土曜日と、11月3日・11日・29日、12月4日・11日の10日間で計20便を運航予定。
いつもは見ることのできない景色に出会えたり、他では聞くことのできない物語を聞ける、特別な川下り。この秋の最高の記憶となりそうだ。
「保津川下り」公式サイト:https://www.hozugawakudari.jp/
KITTO MOTTO亀岡:https://kitto-motto-kameoka.jp
(冨田格)