カルビー、本社オフィスを畑をモチーフにした共創空間へと全面リニューアル

ニューノーマルな働き方を推進、オフィスを大幅にリニューアルしたカルビーの事例を紹介しよう。

■共感・協働・共創をキーワードにリニューアル

「カルビー」は、共感(エンゲージメント)・協働(リレーション)・共創(コラボレーション)をキーワードに東京・丸の内の本社オフィスを全面リニューアルし、同オフィスでの業務をスタートした。

カルビーは2010年に現在の丸の内トラストタワー本館に本社を移し、2フロアを利用してきた。

2014年に在宅勤務制度を開始、2017年には利用日数や場所の制限をなくした「モバイルワーク制度」を導入。新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年7月より、オフィス勤務者のモバイルワークを原則とするなどのニューノーマルの働き方「Calbee New Workstyle」を導入。

そして、2021年6月に、本社オフィスを2フロアから1フロアに集約するリニューアルに着手。ソロワークや報告型会議などはリモート実施を前提とし、新オフィスでは、社員間やユーザーとの関係構築、教育やディスカッションといったコミュニケーションを通じた価値創造を目指していく。

■コンセプトは「Dig up field~新しいを掘りだそう~」

新オフィスは“畑”をモチーフとし、コンセプトを「Dig up field~新しいを掘りだそう~」とした。

カルビーは、「掘りだそう、自然の力。」をコーポレートメッセージに、40年以上にわたり、契約生産者と二人三脚で原料のジャガイモづくりに取り組んでいる。新しいオフィスでは、カルビーがこれまで大切にしてきた自然の恵みが至る所で感じられ、“作物が実る畑のように、アイデアが生まれるオフィスにしたい”という思いを込めた。

モチーフの “畑” が感じられる空間

木材の縦格子が天井まで続くエントランスは、 “畑” の畝(うね)をイメージ。また、空撮した畑を表現した植栽「グリーンアート」を壁面に施すなど、新オフィスのモチーフである “畑” のぬくもりが感じられるように工夫した。

遊び心があふれる会議室

会議室は全10部屋あり、その多くは「ポテトチップス」や「じゃがりこ」「フルグラ」「ドリトス」などカルビーグループの商品の名前がついている。各部屋の吸音パネルや家具の色は商品を感じられるように選定し、部屋の扉には、商品のイメージを施した。

また、カフェスペース「Patio」(パティオ)の天井には、ジャガイモを模したイラストを配すなど、所々でカルビーらしさを感じられる楽しい空間にしている。

新しい働き方に対応した執務エリア

執務エリアは、モチーフの“畑”のように、あえて各ワークスペースがランダムに重なるように設計。机の配置をバラバラにし、導線も一直線にしないことで、人と人の交わりを増やすレイアウトに。

執務スペースの席数は従来のオフィスの約半分で、コミュニケーション向きの席の割合を増やした。一部の固定席を除きフリーアドレスとなっている。

オンライン会議に適したブース型の部屋や、周囲の音を気にせず仕事ができる電話ボックス型の部屋、立って仕事ができる長机、雑談が生まれやすく気軽に集まれるスペースなどを設けた。

リニューアルを機に、ニューノーマルの働き方「Calbee New Workstyle」のさらなる進化を推進していくというカルビー。新たな働き方から生み出される商品やサービスを注目していきたい。

Calbee New Workstyle : https://note.calbee.jp/n/nc59aec353f06

(冨田格)