自然・建築・テクノロジーの”没⼊型リトリート”2022年秋富山市に誕生

まさに近未来の宿泊空間が誕生する。

■そこでしか体験できない”新しい環境”

光や⾵、⽔、土、草木といった自然の要素を、建築とテクノロジーの両面から拡張することで、自然環境へより深く没入することができるアートヴィラ「ONEBIENT(ワンビエント)」。

その土地特有の自然現象を用いて、そこでしか体験できない”新しい環境”といえる場を、建築家の浜田晶則氏と、アーティストの穴井佑樹氏が共同で設計を担当し、建築とアートと自然が融合するイマーシブな空間を創り出し、日本各地で展開していく。

2022年秋に、富山県富山市の「リバーリトリート雅樂倶」と連携し「ONEBIENT神通峡」を開業。その後、滋賀県大津市にも展開を予定している。

「ONEBIENT」は、自然エネルギーを建築の内部に取り込み、絶えず室内環境の快適性を維持する宿泊施設。太陽光発電や薪ボイラーの活用、電力供給に頼らない完全オフグリッドを目指し、施設運営の自動化も可能にする独自の統合制御システムを導入予定。

同時に、存在を意識できないほど周囲の環境に溶け込んだカームテクノロジーによる無人サービスを開発し、まったく新しい没入型の宿泊体験を提供する。

建築全体をテクノロジーで制御することにより、非接触対応といった安心・安全性への配慮と運営の省人化、環境負荷を低減するサスティナビリティ化、歴史的建造物の保存・維持の簡易化など、この分野には多くの可能性が広がっている。

■ONEBIENT神通峡の特長

ミシュラン・ガイド評価で、富山唯一の”4レッドパビリオン”獲得実績があるホテル「リバーリトリート雅樂倶」に隣接・連携する3棟4室の宿泊施設。富山の環境特性である、多湿・本州一の多様な植生・名水に着目し、それぞれの自然現象を3棟4室のアートヴィラで表現している。

雲庭 -kumoniwa-

霧を人工的に発生させるシステムを用い、空間一体がまるで “雲海”に包まれる客室。風や雨を受けて”雲”が揺らぐことで、自然の移ろいが空間の表情を変えていく。感覚が浮遊するように感じられ、雲の上を泳ぐかのような体験を提供する。

宿森 -yadomori-

多様な植物の生態系に包まれる、温室のような客室。ETFE膜(高性能フッ素樹脂フィルム)を建築全体の壁面に採用した国内初の宿泊施設。通風・空調や採光をテクノロジーで自動制御することで、内部の環境や生態系を安定させている。

川吟 -kawautai-

空間一体が岩で覆われた客室。室内では、川の波紋が絶えず揺らぎ、ほのかな光が差す川底で過ごしているかのように感じられる。人の出入りを認識し、エントランスでは水の雫が静かに光り、水と共に過ごす時間が流れる。

自然、アート、建築、環境問題、テクノロジーなどがないまぜになって創り出される、全く新しい空間。そこに滞在することで、当たり前だと思っていた意識や考え方が変わるきっかけになるかもしれない。

ONEBIENT神通峡

開業予定日:2022年10月
所在地: 富山県富山市春日56-2
公式サイト:https://onebient.com/

(冨田格)