古民家を再生・活用するプロジェクトが始動。
長野県塩尻市奈良井(以下、奈良井宿)において、竹中工務店と47PLANNINGが共同で計画・開発を推進してきた小規模複合施設がオープン。
■重要伝統的建造物群保存地区 奈良井宿 古⺠家改修プロジェクト
竹中工務店は、長野県塩尻市と2020年1月に持続可能な社会づくりや地域課題の解決に寄与・貢献することを目的とした「連携協定」を締結。連携事項の一つには「歴史的建物資源や文化資源の活用等に関すること」を掲げ、この度開業した古民家改修プロジェクトは、その実現に向けた取り組みの一環だ。
本プロジェクトは、中⼭道の宿場町奈良井宿における約200年前の伝統的建造物「旧杉の森酒造」と「旧豊飯豊衣民宿」を改修し、今回開業する宿泊施設「BYAKU Narai」をはじめ、レストラン・酒蔵・バー・温浴施設・ギャラリーの6業態で構成された⼩規模複合施設として利活⽤する。
■地域に宿る百の物語が味わえる御宿
施設に入居する宿泊施設「BYAKU Narai(ビャクナライ)」は、新ホテルブランド「BYAKU」の第1号施設。
「歳吉屋」(⻑野県塩尻市奈良井551)8部屋と「上原屋」(⻑野県塩尻市奈良井607)4部屋からなる「BYAKU Narai」は街や建物に眠る、百の体験や物語を体感できる宿づくりを目指す。
日々の小さな季節の移ろいや、歴史が息づく建物、江戸期から親しまれる工芸の美しさなど、普段 生活の中でつい見逃してしまうような様々な気づきが、「BYAKU Narai」には隠れている。
■奈良井宿ならではの食体験を
「嵓 kura(クラ)」は、奈良井宿の気候・風土が育んだ食材、そして地域の人々によって受け継がれた生活文化を紐解き、現代的解釈を加えながら、新たな食体験ができることを目指したレストラン。
その土地の元々の魅力を、時代にあった視点から価値を再構築し、レストランとして、「味わい」 を届けるだけでなく、知的好奇心を充足させ、土地について新たな発見や驚きの「食体験」も楽しんでもらう。
地域の生産者が手がける旬の食材や地域ならではの食材を活用し、地域に受け継がれる郷土料理や 調理法といった食文化をアレンジしたメニューを構成する。
「BYAKU Narai」の宿泊者には、朝食と夕食付きのプランを用意する。
ランチの一般営業開始は今秋を予定する。
■酒蔵・バー・温浴施設・ギャラリー
日本一標高の高い酒造「suginomori brewery(スギノモリ ブリュワリー)」では、最高の水と至高の米で醸された日本酒を嗜むことができる。
「TASTING BAR suginomori(テイスティング バー スギノモリ)」は地域文化を味わうバーとして、「山泉SAN-SEN(サンセン)」は温浴施設として2021年秋に営業開始予定。
奈良井宿の歴史と営みを継承するギャラリー「hoihoi(ホイホイ)」は 上原屋にオープン。
非日常の時間が流れる街で、百の物語との出逢いを楽しみたい。
(MOCA.O)