シンガポールの一等地に建設!自然と一体化する“緑の高級タワーマンション”デザイン公開

持続可能な街づくりの新たな形。

■建物全体を覆う巨大なバーティカル・ガーデン

ロンドンを拠点にする建築家・リサーチャー集団「PLPアーキテクチャー」は、高級タワーマンション「Park Nova(パーク・ノヴァ)」のデザインを公開した。

「パーク・ノヴァ」を建設する場所は、シンガポールの一等地オーチャード。オーチャードは、都市計画の一環に緑化計画が盛り込まれ「ガーデン・シティ」として名高い。「バイオフィリア(生命愛)」や「ウェルネス」をキーコンセプトに、周辺環境と調和する持続可能なライフスタイルの実現を目指すという。

■キーコンセプトには「バイオフィリア(生命愛)」や「ウェルネス」

「パーク・ノヴァ」最大の特徴は、21階建ての高層タワー全体を覆う、巨大な立体緑園・バーティカル・ガーデンだ。

これは、英語で『果樹園』を意味するオーチャードという街の歴史コンテクストや緑豊かな立地に寄り添うだけでなく、最大54世帯収容のビルを、騒音や大気汚染から守るためのデザイン。

2〜5室からなる各住居は、床から天井まで続く開放的な掃き出し窓により、室内外がシームレスに繋がり、太陽の光を取り込みながらも緑化によってプライバシー空間を確保している。

自然と調和する住まいには、住人のナチュラルかつアクティブなライフスタイルを支えるアメニティ空間も充実している。瞑想スペースやジム、スカイテラスなど住人のウェルビーイングを意識した設備も多く完備。

環境に配慮したビル設計は、シンガポールの建築物環境性能評価システム「Green Mark」で、ゴールド認証を授与予定だという。

■「持続可能な都市設計」に取り組むPLPアーキテクチャー

「PLPアーキテクチャー」は、建築デザインの可能性に挑戦しながら、サステナブルな都市設計の拡大に取り組んでいる。

世界中から多様な建築家、リサーチャーが集まる「PLPアーキテクチャー」にとって、インタラクティブな空間やオフラインでの協働は最も重要な要素。それは「世界で最も環境性能の高いスマートオフィスビル」と賞されたアムステルダムの「ザ・エッジ」などを含む、「PLPアーキテクチャー」の世界トップクラスのデザインプロジェクトに顕著に現れている。

2017年に設立された「PLPアーキテクチャー・ジャパン」は、英国登録建築家でもある中島雷太氏が代表を勤める。国内プロジェクトの設計、コンセルティングの他、各種講演も行っている。

「PLPアーキテクチャー・ジャパン」は、社会・経済・環境に対する確固たるコミットメントを胸に、新時代におけるビルト・エンバイラメント(人工的環境)の在り方を模索し、建築を通して社会へ貢献することを目指しているそうだ。

日本にもサステナブルで個性的な建造物が増えていくかもしれない。

PLPアーキテクチャー・ジャパン: http://www.plparchitecture.com/japan.html

(冨田格)