ロールス・ロイスの「コーチビルド」が、甘美なホスピタリティ機能を実現

ボートテイルの美しさの前にあっては、過剰な説明は不要だろう。光の当たり方によって表情を変えるクリアブルーや、ロールス初となる手描きのグラデーション・ボンネットも、その魅力を際立たせている。

もちろん細部へのこだわりも強く、クラシカル×先進性を融合させたフロントランプ、左右に回り込んだウィンドスクリーン、ステンレス網のピンストライプを組み込んだ後部デッキなど、そこかしこにクラフトマンシップを感じさせる。

最大のハイライトは、後部デッキに仕込まれた「ホスティング スイート」になるだろう。操作ボタンを押すと、蝶のような動きでデッキが開き、シャンパンセラーやグラス類、カクテルテーブルなどが姿を現す。もちろんシャンパンの保冷温度は完璧で、“マジック・カーペット”と謳われる乗り心地を活かしてリゾートへと運ばれる。

インテリアレザーは、前席をダークブルー、後席をライトブルーとすることで、ドライバー志向であることやボンネットと調和した色調の変化を表現。

ステッチやパイピングは車載時計の針から着想を得たという“強いブルー”を施し、インパネにはキロシェと呼ばれる特殊な装飾技法が用いられている。

また、スイスの高級時計ブランド「ボヴェ」とのコラボにより、腕時計として使用したり、フェイシア中央に車載時計としても配置できる、紳士用と淑女用のリバーシブル時計まで用意されている。

画像元:ロールス・ロイス・モーター・カーズ