サステナブルな製造工程も評価の高いドイツ時計を紹介しよう。
■「タンジェント アップデイト」が国際的なアワードを受賞
ドイツのの時計ブランド「ノモス グラスヒュッテ(NOMOS Glashütte)」の主力モデルである「タンジェント アップデイト」が、革新的でサスティナブルな製品デザインに与えられるシカゴ学術振興協会建築デザインミュージア主催の国際的な賞「Green Good Design Award 2021」を受賞した。
生涯使える時計として伝統に基づく技術により手作業で組み立てた「タンジェント アップデイト」は、近代的プロダクトデザインと伝統的機械式時計製造技術の融合そのもの。その点が認められデザインとサスティナビリティの観点からも優れているプロダクトに与えられる「Green Good Design Award 2021」の受賞につながった。
■「ノモス グラスヒュッテ」のサステナビリティ
「タンジェント」は、1992年の誕生以来ノモスウオッチのアイコンとなっているクラシックなデザイン。
シリーズの最新モデルが「タンジェント ネオマティック 41 アップデイト」で、文字盤の外周部にデイトリングが配置され、二つの赤いマーカーが今日の日付を囲むという表示方法が特徴。
特許を取得したこの新しい日付表示はノモスの研究開発チームとデザイン部門で開発され、ドイツ時計の聖地グラスヒュッテで熟練した時計職人の手によって組み立てられている。
すべてのノモスウオッチと同じく「タンジェント アップデイト」は、永く使用できるようにステンレススチール、サファイアクリスタルガラス、真鍮など高品質な素材を使っている。
■持続可能を体現した時計作り
また「ノモス グラスヒュッテ」では、可能な限り原材料のリサイクルを心掛けている。
たとえば、製造工程で発生する冷却用オイルや金属の削りかす、型抜きした真鍮などは再び原材料として再利用するためにサプライヤーへ送られる。新しく部品を作る際に洗浄に使用する水は浄化されたのち再び貯水槽に戻される。
ほんの小さなネジに至るまで、ムーブメントのおよそ95%の部品はグラスヒュッテのノモス工房内で作られている。このサスティナブルなアプローチによって部品供給プロセスを短縮することとなり、部品輸送による排出物抑制にも一役買っているのだ。
自社で開発から製造まで一貫して行うことは、製品の品質改善も細部にわたって可能にし、永く使用できる時計は作られている。これぞ、まさに持続可能を体現していると言える。
デザインや機能が優れているのはもちろんのこと、環境に配慮したサステナブルなプロダクトを選択する時代。「ノモス グラスヒュッテ」には、さらに注目が集まりそうだ。
公式サイト:https://nomos-glashuette.com/ja/
(冨田格)