サファイアクリスタルのブロックから削り出して作ったケースが最大の特徴である、ルイ・ヴィトンのウオッチが登場。
ルイ・ヴィトンのウォッチメイキングが誇る、匠の技を体現する新モデルが「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイアクリスタル」。精巧なオープンワークが施されたマニュファクチュールムーブメントの微細なディテールのすべてを見ることが可能だ。
■ジュネーヴシールが刻まれたスケルトンのウォッチ
自動巻き、パワーリザーブ80時間、繊細なモノグラム・フラワー モチーフのキャリッジに収められたフライング トゥールビヨンという特徴を持つ、並外れた機械式ムーブメントのすべてのディテールを惜しげもなく明かしてくれるスケルトンのウォッチだ。
「ラ・ファブリク・デュ・タン ルイ・ヴィトン」のエンジニアたちは、人工のサファイアクリスタルの塊(重さは200kg以上)から1つ1つ円柱(直径50mm、長さ150mm)を削り出す。同一の円柱からミドルケース、裏蓋、LVの文字を飾るブリッジを制作すれば、どの切断面をとっても同色であることが確実だからだ。ダイヤモンド研磨研石を使ってそれら3つのパーツに形成するには、細心の注意を払いながらそれぞれ250時間、110時間、60時間の作業を要する。
凹状のミドルケースの外側に刻まれたインデックスと「L-O-I-U-S V-U-I-T-T-O-N」の12文字の溝は、カラーラッカーで色付け。サファイアの外周に沿ってネジ留めされた裏蓋には、透明なジョイントを備えている。この目に見えないパーツが、ルイ・ヴィトンのハイウォッチメイキングのすべてのタイムピースに共通の30M防水を確保している。
アトリエが「タンブール ムーン」コレクションの1つとして提案するこの新作は、審美性と機構の卓越性の絶妙なバランスを通して、メゾンの時計職人の卓越した技術力を示すものだ。
合成サファイアという新素材に挑むに当たり、2017年に発売された「タンブール ムーン」に倣い、三日月の弧をイメージしたケースを採用した。この素材が持つ透明感、硬さ、ソフトな手触り、センセーショナルな軽さの陰には、このケースを完成するために克服した並々ならぬ技術的困難が潜んでいる。
「タンブール ムーン フライング トゥールビヨン ポワンソン・ド・ジュネーヴ サファイアクリスタル」は、ブラックPVDコーティングを施したチタン製のラグを備えた無色透明なバージョン、ラグがプラチナ(PT950)製のブルーサファイアバージョン、18Kピンクゴールド製のラグを組み合わせたピンクサファイアバージョンの3モデルで展開。
いずれも一点の曇りもない透明性を持ち、どのようなアングルからでもキャリバーのすべてのディテールを見ることができる。
ジュネーヴシールが刻まれた史上初のサファイアタイムピース、時計愛好家たちの注目を集めることは間違いない。
(IKKI)