東日本大震災から10年。
エムズから、災害時と日常生活を同一線上で捉えて製作したテックウエア「MOVESME(ムーブズミー)」が登場した。
5月1日より、自社ECサイトで全世界に向けて予約販売をスタートする。
■東日本大震災を体験したスタッフの意見を抽出
MOVESMEは、リバーシブルのフード、カスタム可能な外付けポーチとポケット、力仕事にも適した多機能サロンが用意されたユニバーサルデザインのテックウェア。
スタイリッシュで機能的なフード付きオーバーオールで、災害時でも大切な人への手助けがしやすい構造だ。
宮城県南三陸町の自社工場が被災した2011年の東日本大震災の経験を始め、様々な意見を全社員から抽出。地震、津波、台風、洪水への対策、復旧、ボランティア活動など、体力を使う状況を念頭に開発された。
■日常を楽しみながら災害に備える
MOVESMEは電気を使わず、独自のベルト構造により、多機能サロンと組み合わせれば20kg程度の重いものを持ち上げやすくなる。
これは防災における土のうを運ぶ時、被災した場合の瓦礫の撤去を想定している。日常でも軽作業に使用可能だ。
またバックパックに頼らない腰回りの収納により、背中を開けるよう工夫した。これは災害時に大切な人を背負うことができるためであり、外付けポーチ、外付けポケット、そして多機能サロンをヒップバッグにするなどして、収納を確保する。
フードはリバーシブル仕様。緊急時にはイエローのフードにすることで、視認性が高まるだろう。災害時に救助されやすいことを予測している。
前身頃ができるだけフラットになるよう設計した点もポイントだ。これは子供など大切な人を抱きしめる時、胸の部分に凹凸があると相手を傷つける可能性があるためで、胸の表側にはポケットすら付いていない。
そして、MOVESMEはワンアクションで着られるオーバーオールスタイル。災害時に素早く避難する必要があるときも、MOVESMEならズボンの上からでも素早く着ることが可能だ。
商品はMOVESME×1、外付けポケット大×2がセットになったミニマムセット(税込¥45,000)や、MOVESME×2、多機能サロン×1、外付けポーチ×4、外付けポケット大×2がセットになったエクスクルーシブセット(税込¥124,500)など用意。
全て受注生産品のため、届くまで最長3ヶ月を要する場合がある。
ファッションを楽しみながら、防災意識を高めるきっかけになりそうだ。
オフィシャルサイト:https://www.ms-movesme.com/
(Goto)