マイナス2℃の自然の冷気を利用した北海道ならではの「雪中貯蔵酒」登場

雪の中で熟成された日本酒を飲んでみよう。

高砂酒造は、大雪山の麓で美しい町として有名な美瑛町の丘陸地に降り積もった雪の中で、搾った新酒タンクを貯蔵した「雪中貯蔵酒」2種類(純米酒・純米吟醸酒)を数量限定で発売開始。

■美瑛町で100日間の熟成を経た雪中貯蔵酒

この取り組みは、「雄大な北海道の自然の力を酒造りに生かしたい!」という思いから、1997年より始めた、雪国ならではの貯蔵方法。蔵内にある低温貯蔵庫や氷温庫で熟成させる方法とは異なり、搾った新酒のタンクを美瑛町の丘陸地に運び、全体を雪で覆って約100日間、雪の中で熟成させる。

昨年12月26日に、雪囲い作業を実施。7㎘タンク(高さ約3m・直径2m)2本の周りに除雪機で雪を集めたのち、蔵人10名ほどがスコップなどを使い、5時間程をかけ手作業で雪囲いが行われた。

そして、雪の中で熟成が進んだお酒を3月25日に掘り出し。高砂酒造に運び入れた新酒は、火入れ・瓶詰等の製品化作業が行われ、発売に向け準備が進められている。

■雪中貯蔵の日本酒への効果

低温貯蔵庫(10℃前後)や氷温庫(-3℃前後)に比べ、雪に覆われていることからタンク表面に外気が直接触れないので、タンク全体の温度が一定(-2℃前後)で、かつ温度変化による空気対流も抑えることが可能。そのため、熟成環境がより安定し、搾りたてのやや荒々しい酒質をまろやかに仕上げることができる。

また、自然環境での貯蔵は、氷温庫のように温度管理のための電力を使用することがないため、エコな取り組みともいえるだろう。

・純米酒 大雪 雪中貯蔵
口当たりはまろやか、うまみがのった味わいとすっきりした飲み口。ホッケや豚の角煮と合う。5℃前後に冷やして冷酒として飲むのがおすすめ。

発売日:4月23日(金) 夏季限定商品
アルコール度数:14度以上15度未満
使用米:北海道産酒造好適米「彗星」60%精米
料金:720ml 1,250円(税別)

・純米吟醸酒 大雪 雪中貯蔵
華やかに香る吟醸香、米の柔らかな旨味が後を追い、熟成されたまろやかで柔らかな味わいが口に広がる。淡白な魚(タイ・ソイ等)のお刺身と合う。5℃前後に冷やして冷酒として飲むのがおすすめ。

発売日:4月以降、順次発売予定(2020年出荷分終了次第、通年販売)
アルコール度数:15度以上16度未満
使用米:北海道産酒造好適米「吟風」55%精米
料金:720ml 1,800円(税別)

雪国北海道ならではの日本酒を、これからの季節に楽しんでみては。

URL:https://takasagoshuzo.com/
純米酒:https://takasagoshuzo.com/products/season/
純米吟醸酒:https://takasagoshuzo.com/products/taisetsu/

(田原昌)