信じられぬほど精緻にゴールドを彫刻して製作されたスカル、蛇、砂時計は、ルイ・ヴィトンのタイムレスで現代的なエンブレムと鮮やかな競演を繰り広げている。
ルイ·ヴィトンから驚嘆のスペクタクルを緻密に演出するハイウォッチ「タンブール カルペ・ディエム」が誕生した。
■21世紀のジャックマール ウォッチ「タンブール カルペ・ディエム」
これまでにスペシャルオーダーとして、幾度となくオートマタを潜ませたオーダーメイドウォッチを製作しているルイ・ヴィトンは、唯一無二のモデルを通してからくり時計の秘密を明かすことを決意し、開発に着手した。それから2年の時を経て、メゾンのウォッチ コレクションに新たに加わった「タンブール カルペ・ディエム」。
「タンブール カルペ・ディエム」は、ハイウォッチメイキングの粋を集めた複雑な仕掛けの秀逸さに加え、デザインに美術の歴史的テーマであるヴァニタスをポジティブであると同時に反逆的なアプローチで取入れており、非常に強い個性を放っている。
「タンブール カルペ・ディエム」では、時間はオンデマンドで表示される。そのために必要な操作は、ケースの右サイドにある、蛇の形をしたプッシュボタンを押すだけだ。中央の蛇の頭が持ち上がり、スカルの額にうがたれたアワー表示窓が姿を現わすのと同時に、蛇の尾が揺れ動いて、パワーリザーブを示すアワーグラス(砂時計)の下に位置する分表示を指す。
モノグラム・フラワーが片方の眼窩に出現する一方で、スカルの顎がからかうような笑みを浮かべると「その日を摘め」を意味するラテン語「Carpe Diem(カルペ ディエム)」が現れる。
これは古代ローマの詩人ホラティウスの詩に登場する言葉であり、過ぎゆく1日1日を大切に過ごそう、との意味が込められている。16秒間続くこの出色のスペクタクルは、蛇もスカルも溜息が出るほどなめらかに動くので、なおのこと驚異的に感じられるだろう。
「ラ・ファブリック・デュ・タン ルイ・ヴィトン」で100%開発され、組み立てられたこのキャリバー、LV525は、ハイウォッチメイキングの卓越した技術力の証であり、複数の特許を出願中。さらに、「タンブール カルペ・ディエム」のもう1つのユニークな特徴は、そのムーブメントのデザインだ。スケルトン仕様の裏蓋から見ることができるキャリバーは、ダイアルのヴァニタス・モチーフに呼応して、スカルの形に組み立てられている。
ファッションの主役級の存在感を放つ「タンブール カルペ・ディエム」は多くの時計愛好家から注目を集めるだろう。
(IKKI)