九州の温泉といえば、おんせん県大分の別府温泉、由布院温泉、そして鹿児島県の指宿温泉など思い浮かぶが、実は熊本県も温泉王国として名を馳せている。
■源泉・湧出量ともに全国5位の温泉大国
県内の約8割の地域に温泉が湧く熊本県は、源泉・湧出量ともに全国5位の温泉大国。
自然の恩恵に恵まれ様々なタイプの温泉がある熊本県だが、中でも「美肌作用」を促す泉質と言われる「(弱)アルカリ性単純温泉」「硫黄泉」「硫酸塩泉」「炭酸水素塩泉」が多くを占めている。
その“泉質”に着目して、3つの温泉の効能とおすすめ情報を紹介しよう。
■柔らかく湯量も豊富な「山鹿温泉」
1000年以上前、平安時代に書かれた辞書「和名抄(わみょうしょう)」に、すでに温泉郷として記されていた山鹿温泉。傷ついた鹿が沼で傷を癒しているのを見て、宇野七郎源親治公が温泉を発見したという言い伝えもある。
毛穴ケア、洗浄力、コラーゲン代謝アップに効果がある泉質は柔らかく湯量も豊富で、「山鹿千軒タライなし」(洗濯にさえタライを使わず、掛け流しの湯を使う意味)と唄われるほどだ。
山鹿温泉周辺のおすすめスポット「八千代座」
■湯煙漂う風情が楽しめる「杖立温泉」
昭和っぽさの残る独特な雰囲気が楽しめる温泉集落・杖立温泉は、源泉温度が高いため、湯煙漂う風情が楽しめる温泉地。。昔から泉質の良さに評判があり「湯治の街」として愛され、昭和のはじめには「九州の奥座敷」として賑わいを見せ、今でも街の中にその名残を感じることができる。
主な泉質は「アルカリ性単純温泉」と「塩化物泉」。蒸し風呂や漂う蒸気によって新陳代謝がアップし、ターンオーバーを整えることが期待できる。
杖立温泉周辺のおすすめスポット「そば街道」
■美肌効果が期待できる「植木温泉」
合志川沿いにある田園に囲まれた温泉郷、植木温泉は、湯量も豊富で、弱アルカリ性の泉温は45度~52度とやや熱め。岩風呂や露天風呂など、それぞれの宿独自の工夫を凝らした温泉が楽しめる。
シミやくすみ対策に嬉しい「硫黄泉」と、不要な角質を落とす「アルカリ性単純温泉」が多い。
植木温泉周辺のおすすめスポット「桜の馬場 城彩苑」
緊急事態宣言が開けたら、熊本での温泉旅行を練ってみてはいかがだろう。
<熊本の観光・温泉情報>
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(冨田格)