ポメラートが日本の伝統技法“金継ぎ”を用いたコレクションを発表

器の欠けた部分を漆で修復する日本の伝統技法、金継ぎ。

ここ数年静かにブームとなっている金継ぎを用いたコレクションをポメラートが発表した。

■割れてしまったジュエリーをアップリサイクル

今回ポメラートに誕生したのは、日本の伝統的な修復技術で、割れてしまったジュエリーをアップリサイクルした魅力的なオリジナルカプセルコレクション。

ラグジュアリーな再生利用の取り組みとして、イタリアンメゾンが誇るジュエリー制作の技術と日本古来の伝統技術である金継ぎの技術が見事に融合している。通常は廃棄される割れてしまったジェットやカショロンを再利用しながら、日本古来の金継ぎ技術を取り入れ再解釈し、プレシャスなジュエリーを生み出すという斬新な手法を採用している。

ペンダントトップ 1,100,000円(税抜)

サステナブルな解決策を模索することにコミットし、ラグジュアリーへの革新的な姿勢を原動力に素材の選択を包括的に行うことで、「不完全さ」を受け入れたポメラート。

内包物、そして今では壊れたストーンまでもが、ポメラート独自のデザインになっている。

イヤリング 2,000,000円(税抜)

これは、日本の金継ぎの女性アーティストとのコラボレーションから生まれた。割れてしまったジェットやカショロンに愛情を込めて尊さと新しい命を吹き込み、ミラノの本社カーサ・ポメラートでは熟練した職人の手によって、印象的なミニマルなリング、イヤリング、ペンダントに仕上げられている。

■サステナビリティに結びつくコレクション

リング 1,700,000円(税抜)

クリエイティブディレクターであるヴィンチェンツォ・カスタルドは、ミラノにあるポメラートのアトリエに金継ぎがどのように溶け込んだかを次のように語る。

「2019年に日本を訪れ、東京にいる間に金継ぎという芸術についての知識を深め、すぐにこの古くからの芸術精神に親近感を覚えた。」といい、「ミラノと東京は何マイルも離れているが、人工的で完璧なものに勝る多様性と不完全さから生まれる美を受け入れるという、詩的で並外れたビジョンを共有している。そこにインスピレーションを受けて、ポメラートに金継ぎを取り入れる方法を見つけ出した」という。

「金継ぎ」という名は、「ゴールド」を意味する「金」と、「つなぎ合せる」という意味の「継」に由来している。15世紀に初めて見られたこの工芸品は、壊れた物に新しい生命と価値をもたらす修復行程を通じて、回復力や思いやりといった日本の考え方を表現しているのだ。

日本の伝統的な技術と西洋のデザインが融合したコレクションを見てみてはいかがだろう。

URL:https://pomellato.com/ja_jp/japan-boutiques

(Yuko Ogawa)