2020年9月に世界初公開された「ポルトフィーノM」は、従来の「ポルトフィーノ」の進化版。フェラーリ・ジャパン社長のフェデリコ・パストレッリ氏は、「真のGTパフォーマンスに、ドライビング・プレジャー、敏捷性、日常的に活躍する卓越した汎用性を兼ね備える、まったく前例のないモデル」と評し、「乗るたびに再発見の旅を提供する」とアピールする。
真っ先に触れたいのは、パワートレーンの進化になるだろう。再設計された3.9LのV8ツインターボエンジンは、従来の「ポルトフィーノ」を20ps上回る最高出力620ps/5,750-7,500rpm、最大トルク760Nm/3,000-5,750rpmを発生。0-100km/h加速は3.45秒、0-200km/加速は9.8秒、最高速度は320km/h以上に達すると公表されている。
組み合わされるギアボックスは、従来の7速から8速へと多段化したデュアルクラッチで、完全新設計によってクラッチモジュールを20%小型化しつつ、トルクデリバリーは35%も向上させている。ちなみにオープントップの跳ね馬に8速ギアボックスが搭載されるのは、今回が初めてのことになる。
統合型ドライブモードセレクターの「マネッティーノ」には、従来の「Wet」「Comfort」「Sport」「ESCオフ」に加え、新たに「Race」モードを追加。Raceモードでは、4輪すべてのブレーキキャリパーの制動圧を自動制御してコーナリング性能を高める「フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー(FDE)」が介入し、ドライビングプレジャーを最大限にまで高めるという。
これらの進化を目に見える形で強調しているのが、フロントエンドの新デザインとなる。とくにバンパーの形状は、さらにスポーティでアグレッシブなものになっている。
電動式のリトラクタブルハードトップは、低速走行時も含めて、わずか14秒で開閉可能。スポーツシートには、3段階のベンチレーション機能やネックウォーマーなども備わる。
(zlatan)
画像元:フェラーリ・ジャパン
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