栄光のカーナンバー「37」が刻まれた「MINI」には、伝説的なレーシングスピリットが宿る

限定200台で設定された「MINI Paddy Hopkirk Edition(パディ・ホプカーク・エディション)」は、伝説のレーシングドライバーであるパディ・ホプカーク氏が、1964年のモンテカルロラリーを制覇した際に操縦していたクラシックミニをイメージして開発されたモデルとなる。

当時のモンテカルロラリーは、重量とパワーを誇る大型車が有利なレースだと思われていたが、これを“ブリキの缶”と揶揄された小さなクルマが制覇したことは、大きな衝撃だった。優勝後には、英国首相から祝電が届き、あのビートルズからは「あなたは5人目のメンバーだ」と賞賛されたという。

この偉業によってミニの名は世界に轟き、パディ・ホプカーク氏は、MINIの母国である英国において、もっとも有名なラリードライバーのひとりとして尊敬されている。

下馬評を覆した要因はいくつかあるものの、そのひとつは雪に覆われた山道、とくに下り坂にあったという。ライバルの大型車が軒並み苦戦するなか、フロント横置きエンジンで前輪駆動のクラシックミニは、その特性を活かした走りによって逆境を勝機に変えた。

今回の限定車に刻まれた「37」は、1964年のモンテカルロラリーを制覇した栄光のナンバーとなる。さらに、パディ・ホプカーク氏のサインが奢られた専用ボンネットストライプをはじめ、いずれも限定車専用のサイドスカットルやドアシルプレート、Cピラーステッカーなどが採用されている。

また、鮮やかなチリレッドのボディにブラックorホワイトのパーツ類を奢り、精悍かつレーシーな雰囲気をぐっと高めている。具体的には、ブラックのMINIエンブレムやインテークグリル、17インチアルミホイール、ホワイトのルーフやステッカー類が採用されている。

限定車のベースは、もちろん高性能グレードの「クーパーS」。パワートレーンは、最高出力192ps/最大トルク280Nmを放つ2.0Lの直噴ターボエンジンに、7速デュアルクラッチを組み合わせる。価格は、3ドア仕様が426万円、5ドア仕様が443万円。

(zlatan)

画像元:BMWジャパン