年頭の話題!2021年、宝島社が企業広告で伝えたいメッセージとは

毎年、年頭に発表する企業広告が話題になる宝島社。
2021年のテーマは「怒り」「暴力」「コロナ感染対策」だ。

■企業として社会に伝えたいメッセージ

宝島社は、商品では伝えきれない ‟企業として社会に伝えたいメッセージ“を、企業広告を通じて伝えたいという思いで、1998年より企業広告を開始した。

これまで発表してきた企業広告は、数々の広告賞を受賞。またYahoo!ニュースのトップに掲載されるなど、様々なメディアで話題となってきた。最近ではSNSで話題になることも多く、これまで以上に注目を集めている。

2021年は、1月6日に「君たちは腹が立たないのか。」を読売新聞、「暴力は、失敗する。」を日本経済新聞に掲載。また、コロナ感染対策をテーマにした「ねちょりんこ、ダメ 。」、及び別案を1月6日・7日に朝日新聞と日刊ゲンダイに連日掲載した。

「君たちは腹が立たないのか。」

【広告意図】
世の中のさまざまな理不尽に対して自分さえ我慢すればいいと思ってしまう人は多い。そんな同調圧力に屈するのではなく、正しく怒りの声をあげることの大切さについて、この広告が考えるきっかけになればと思います 。
“Reproduced with permission from Oslo Municipality/Vigelandmuseet”

「暴力は、失敗する。」

【広告意図】
テーマは「暴力失敗」です。世界中で、すぐ近くで。乱暴な力に苦しめられている人びとがいます。そこにパンデミックが重なり、状況は悲観的かもしれません。けれども歴史を振り返ることで、見えてくる希望もある。世界がこの先どこへ向かうのか、この広告が、考えるきっかけになれば幸いです 。

「ねちょりんこ、ダメ。」

【広告意図】
ウイルスの存在におびやかされる毎日。私たち市民の生活は制限され、日常ががらりと変化しました。いったい何をどこまで自粛したら良いのでしょうか。社会的距離をとることを求められるなか、不用意な「濃厚接触」は避ける必要があることを、“ねちょりんこ” という言葉(造語)と北斎漫画で表現しました。指針が定まらず、戸惑い、判断に迷うばかりですが、自粛の先にはどんな未来があるのでしょうか。いま一度、考えるきっかけになることを願います。

■歴代の受賞広告より

歴代の企業広告の中から、数々の賞を受賞した作品の一部を紹介しよう。

2016年
「死ぬときぐらい好きにさせてよ 」

2012年
「君よ、散財にためらうなかれ。
 君の十銭で淺草が建つ。」

2011年
「いい国つくろう、何度でも。」

2009年
「女性だけ、新しい種へ。」

2003年
「生年月日を捨てましょう。」

2002年
「国会議事堂は、解体。」

コロナ禍で始まった2021年。今年はどんな年になっていくのだろうか。たとえ未来が見えづらくとも、明るい希望は持ち続けていきたいものだ。

~「商品」では伝えきれないメッセージを「広告」で~:https://tkj.jp/company/ad

(冨田格)