三菱のクロスオーバーSUV「エクリプスクロス」がビッグマイナーチェンジを施し、新たにPHEVモデルを追加して発売された。
2017年にグローバルで登場したエクリプスクロスは、三菱らしい俊敏なコーナリング性能に特筆すべきものがあったが、これにアウトランダーで先鞭をつけたPHEVを組み合わせることで、商品力を大きく向上させている。
新型のデザインコンセプトは「Daring Grace(大胆にして、優雅)」で、全長を延長しつつ、前後デザインを一新。
フロント部では、一見するとヘッドライトに見える薄型デイタイムランニングライトをグリルと一体化させるとともに、「デリカD:5」などと同じくヘッドライトをバンパー左右に埋め込んだ個性的なデザインを採用する。
一方のリア部は、従来のダブルウィンドウからシングルウィンドウへと変更し、デザイン的にも後方視界的にもすっきりさせている。また、背面装着式のスペアタイヤからインスパイアした六角形のモチーフを採用し、強さや頑丈さを演出。
ボディカラーは全7色が用意され、従来から人気の「レッドダイヤモンド」に加え、新色の「ホワイトダイヤモンド」が追加された。
インテリアは基本的な造形を踏襲しつつ、センターディスプレイを従来の7インチから8インチへと拡大している。
パワートレーンは、待望のPHEV仕様と熟成の1.5L直噴ターボのいずれか。昨年6月に追加されたばかりのディーゼル仕様は、世界的な潮流に合わせて廃止されている。
PHEV仕様は、2.4Lのガソリンエンジン+前後モーター+リチウムイオンバッテリーで構成される。走行モードは、モーターのみで走る「EV走行モード」、エンジンで発電した電力でモーター駆動する「シリーズ走行モード」、エンジンで発生した動力で走行してモーターがアシストする「パラレル走行モード」という3種類が用意される。
EVモードでの最大航続距離は57.3kmで、ハイブリッド燃費は16.4km/L(WLTCモード)。アウトランダーPHEVと同様、車内に設置された100V・AC電源(最大1500W)を介して電化製品を使ったり、Vehicle to Home機器との接続によって家庭用の蓄電池として使うこともできる。
走行安定性や走る歓びを増幅させるツインモーター4WDの緻密な制御は、4WD技術に秀でる三菱の真骨頂といえるだろう。ドライブモードは、「NORMAL」「SNOW」「GRAVEL(グラベル)」に加え、PHEV仕様ではドライ路面での旋回性や安定性を高める「TARMAC(ターマック)」も設定されている。
走りの軽快感を重視する方には、PHEV仕様よりも約450kgも軽い、1.5L直噴ターボ仕様(150ps/240Nm)をオススメする。2,000~3,500rpmという低回転かつ日常域から発生する最大トルクにボディの軽さも相まって、数値以上の瞬発力を味わえるはずだ。
■グレードおよび価格
・PHEV仕様
M=384万8,900円(4WD)
G=415万2,500円(4WD)
P=447万7,000円(4WD)
・1.5L直噴ターボ仕様
M=253万1,100円(2WD)/275万1,100円(4WD)
G=286万7,700円(2WD)/308万7,700円(4WD)
G Plus Package=312万6,200円(2WD)/334万6,200円(4WD)
(zlatan)
画像元:三菱自動車