昭和初期の貴重なレシピで再現した「復刻洋食フェア」10月開催

明治7年、日本で初めてイタリア人が開いたレストラン、イタリア軒。ホテルイタリア軒で明治から続く「日本三大洋食軒」の味が復活する。

■イタリア軒の創業から「復刻洋食フェア」開催まで

イタリア軒の創業は明治7(1874)年、開港で活気づく新潟にやって来た曲馬団の賄い方だったピエトロ・ミリオーレが興行中に病に倒れ、帰国できなくなったために、県令の援助を受けて開いた日本初のイタリア料理(西洋料理)店がはじまり。

昭和51年には、現在のホテルが西堀通りにオープンし、最先端の国際ホテルとして隆盛を極めた。

近年では、大手デパートの相次ぐ閉店や商業ビルの閉鎖など、中心繁華街の空洞化がますます加速している。

そんな時代において、今回のフェアは、当時の新潟に思いを馳せてもらうきっかけとして、昭和を懐かしむ世代から若者まで、あらゆる世代の方に新潟の歴史、洋食の歴史を知ってもらいたいという思いが詰まる。

この厳しい時代における、シェフの世代交代、伝統の継承という取り組みも兼ねたフェアとなっている。

■「復刻洋食フェア」で味わう当時の懐かしい人気メニュー例

中央上「ハヤシライス」下「クラシックチキンカレー」 右上から時計回りに「ビーフコロッケ」、「ジャーマンビーフ」、「チキンシチュー」

挽肉と卵をココットに詰め焼き上げた「復刻ジャーマンビーフ」は半熟卵とソースが絡み相性抜群。

「復刻チキンシチュー」は、肉質が柔らかく脂肪分が少ないヘルシーな越の鶏腿肉とマカロニをベシャメルソースで煮込み、チーズとともに焼き上げた。

本日の魚をムニエルにし焦がしバターソースと合わせた復刻「ベークドフィッシュ」や角切りにした牛肉をクリームソースと合わせた「復刻ビーフコロッケ」も上品な伝統の味。

コロナ禍の厳しい時代のなか、洋食三軒として脈々と受け継がれてきた伝統に思いを馳せて復刻メニューを堪能したい。

イタリア軒の復刻洋食フェア

期間:10月1日(木)~11月30日(月)

住所:新潟県新潟市中央区西堀通1574

ホテルイタリア軒http://www.italiaken.com/

(MOCA.O)