新型EVスポーツカーの「タイカン」は、流麗かつグラマラスなプロポーションや圧倒的な走行性能、ピュアなスポーツスピリットといったポルシェの伝統を忠実に継承しながら、フル電動という新たなファクターによって新時代を切り拓く存在となる。
ボディサイズは、全長4,963×全幅1,966×全高1,379mm、ホイールベース2,900mm。同じく4枚のドアと4つのシートを持つ「パナメーラ」のターボSと比べると、86mm短く、29mmワイドで、48mm低くなっている。ホイールベースは50mm短い。
デザインはヘッドライト周りの造形こそ斬新だが、ひと目でポルシェと分かるシルエットとオーラをまとい、伝統と革新を鮮やかに融合させている。ドアハンドルは格納式。
インテリアのアプローチも同様で、フルデジタル式のメータークラスターや複数のタッチパネル式ディスプレイなどによってデジタル化を図りつつ、レイアウトや着座姿勢などには「911」と共通の思想が流れている。
また、音声認識に対応したインフォテインメントシステム「ポルシェ コネクト」も採用する。
プラットフォームは当然ながら新設計。フロア下にバッテリーを敷き詰めるEVの常套手段によって低重心化を図りながら、前後アクスルに1基ずつのモーターを搭載した4WDシステムを採用している。
革新的なのはリアモーターに組み込まれた2段のトランスミッションで、シチュエーションに応じて「加速優先」もしくは「エネルギー効率優先」を自動的に切り替えることによって、インテリジェントな走りをマネージメントしている。
加速感はシームレスかつ刺激的だ。頂点の「ターボS」は、システム最高出力761ps/最大トルク1,050Nmを発生し、0-100km/h加速はなんと2.8秒を達成している。その一方、最大航続距離はWLTPモードで412kmというロングラン性能も誇っている。
他モデルのスペックは、「ターボ」が680ps/850Nm、0-100km/h加速3.2秒。最大航続距離450km。「4S」が530ps/640Nm、0-100km/h加速4.0秒、最大航続距離407kmと発表されている。
充電方式は、日本国内の充電基準(急速:CHAdeMO、普通:J1772)に対応し、高速道路のSAやショッピングモールなどに設置されている充電設備(約2万基)を利用することができる。
加えて、ポルシェ独自の充電インフラも展開中で、すでに東京・名古屋・大阪の「ポルシェセンター」に充電ステーションを設置し、2020年内に全国21拠点までネットワークを広げる計画とされている。
独自の急速充電器「ポルシェ ターボチャージャー」は、国内でもっともパワフルな出力=150kW級を誇り、約24分で80%まで充電可能。自宅での利用を目的とした「ポルシェ モバイルチャージャー」の場合は、約9時間で80%以上まで充電される。
(zlatan)
画像元:ポルシェジャパン
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