アメリカ軍官給品メガネである「GI GLASSES」が、日本の鯖江の職人たちによって復活。
デザインも今のスタイルに合う、素敵な1本だ。
「CULTURE BANK(カルチャーバンク)」の60年代 GI GLASSES 再生プロジェクト。クラウドファンディング達成率4400%の人気プロジェクトから、希少なフォックス型GI GLASSESが数量限定で販売される。
■ロサンゼルスの古い倉庫で見つかった”GI GLASSES”の保護
カルフォルニア州のある倉庫から、50年以上前のGI GLASSES(米軍官給品メガネ)がデットストック状態で見つかった。ただし見つかったものはフロントのリムのみ。テンプル(耳にかけるバー部分)は見つかっておらず、使用はもとよりコレクションの対象にもなりにくい状態だった。
とても貴重なものだが、このまま放っておけば倉庫で劣化し、歴史的な一次資料は失われてしまうと考え、CULTURE BANKではメガネの聖地 鯖江でこれらを蘇らせ、重要な文化資産として次世代につなぐプロジェクトを行っている。
■FOX 型 GI GLASSES
見つかったものは現在販売しているウェリントン型が大半でだったが、希少なフォックス型も少量含まれていた。状態の良いリムのみを選別して100本を製品化、オンラインで限定販売する。
定価:25,900円(税抜/送料別)
サイズ:Mサイズのみ
※レンズはデモレンズ。度付きレンズやカラーレンズは、眼鏡専門店で入れ替えを。
■GI GLASSESとは
軍用語で用いられる”GI”とは、アメリカ陸軍の兵士の俗称。官給品“Government Issue”の略語として用いられている。
今回のGI GLASSESは60年代第二次世界大戦後生産されたもので、それ以前のワイヤータイプのフレームから、セルロースアセテートに変更となった歴史的に貴重な資料。このクリアグレーのモデルは68年に生産が終了となっており、コレクターズアイテムとしても高い人気を誇る。
生産は、American Optical(アメリカンオプティカル)、SHURON(シュロン)、Bausch & Lomb(ボシュロム)、Harlequin(ハーレクイン)など、アメリカを代表する一流メガネメーカーが担当していた。
■実現には日本の鯖江に頼るしかなかった
米国内ではリムに合うテンプルの製作と加工が行える工場が見つからず、実現にはメガネ産地として世界的に有名な日本の鯖江に持ち込む以外、選択肢がなかった。
50年前のリムに合わせてテンプルを製作、取り付けができるのは鯖江の中でも技術の高い職人だけ。
■未来へつなぐ文化資産
博物館などに収蔵される文化資産はほんの一部で、残念ながら時と共に失われていくものがほとんど。CULTURE BANKは守るべき文化資料を人の手に引き継ぐことで、失われていくものの受け皿が作れるのではないかと考えている。
今回の50年前の “GI GLASSES” もきっと支援者に愛され、ストーリーと合わせて未来につながっていくだろう。
メガネ愛好家やコレクター必見のアイテムだ。
(田原昌)