新型コロナウイルス感染症は世界各国の消費者にどのような影響を与えているか?日本/欧州比較意識調査結果

新型コロナウイルス感染症(Covid-19)は、世界においてどのような影響を与えているのか。

一般消費者インターネット調査「Synoグローバルオムニバス」を利用し、日本、フランス、スウェーデン、フィンランドに住む18歳以上の男女に対し意識調査を実施した。

■発祥地に近い国や感染人数が多い国ほど関心がある
やはりこのコロナウイルスの発祥地である中国の近隣国である日本人の関心は高く、発祥地から距離的に遠いヨーロッパ諸国では、日本より関心度はある程度低い結果に。

質問:新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生についての報道を追っているか?

■旅行を控える日本人、あまり気にしないヨーロッパ人
3月に入りスポーツイベントが無観客試合になったり、イベントが中止になったりと、いろいろな所でウイルスの影響が出ているが、「多くの人が集まる場所に行きたくない」という懸念から旅行をキャンセル又は変更する人も多い。そして、在宅で仕事するように指示を出す会社も増えてきた。そんな懸念が広がる中、はたして旅行を計画していた人への影響はどれくらいなのだろうか?

この調査結果も上記の結果と同様に、地理的な要因が出ている。発祥地の中国に近い日本では、旅行を中止する/変更すると答えた人が堂々の1位となり、調査を実施した他のヨーロッパ3国はあまり懸念していないような内容だった。

質問:新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生はこの先6か月の旅行計画に影響したか?

■パニック買いは日本だけ?それとも世界現象?
多くの店でマスクや消毒液などが不足しているが、果たしてそれは日本だけなのか?それとも世界で起こっている事なのか?

実際にどのような物の購入習慣が変わったかという調査では、やはりマスクと手の消毒液という回答が一番多く、それに続いて食料品/加工品や個人用のアイテム(マスクと消毒液以外)という回答だった。

質問:新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の発生はあなたの購入習慣に影響したか?

■性別に見る購入習慣の変化
次の調査は上記の質問を性別分けして分析した。はたして男性と女性で購入習慣の変化の差はあるのか?調査結果は、国により差が出るという興味深い結果だった。

まず日本では、多く買われたマスクと消毒液、男性よりも女性の増加率が高い。フランスでは、増加率が低く大きな男女間の差はない。フィンランドも増加率が低いが、女性の消毒液の購買の増加率男性よりも多い。

興味深い結果が出たのはスウェーデン。全体的に他のヨーロッパの国々と同様に増加率は低めだが、女性の消毒液の購買増加率が男性より高いのに対して、男性の食料品の購買率が高く、緊急時に求める物の違いが出た。良い衛生状態を求めるのか、十分な食料を求めるのか、興味深い考え方の違いだ。

この調査を実施した地点では、多くのヨーロッパの人達はまだウイルスが他国に比べて問題に取り上げられていないこともあり、問題視してないような回答だったが、徐々にヨーロッパにも広がる今、意識は変わっていくかもしれない。

 

■調査概要
調査対象国:日本、フランス、スウェーデン、フィンランド
調査期間: 2020年2月21日から2月24日
詳細:https://www.synojapan.com/v2/blogs/coronavirus

(田原昌)