台所とは女の城なのか?
アートフォーラムあざみ野では、「マイホームの夢とキッチン――台所は女の城か?」を開催。アート×ジェンダーの視点から、生活に身近なキッチンの歴史を紐解く講演会となっている。
―1920年代、都市計画が進むドイツ。
徹底した合理主義のもとで考案された新しい台所「フランクフルト・キッチン」の誕生は、ある一人の女性建築家の手によるものであった。
徹底した合理主義のもとで考案された新しい台所「フランクフルト・キッチン」の誕生は、ある一人の女性建築家の手によるものであった。
高度経済成長と共に日本の住宅に普及した「システムキッチン (=住宅に作りつけられた台所セット) 」は、現在の私たちの住居にも当たり前のように溶け込み、家庭において欠かすことのできない存在。
この「システムキッチン」の歴史をたどると、第一次世界大戦敗戦後のドイツで、経済発展を担った労働者のための住宅団地建設プロジェクトの中で誕生した「フランクフルト・キッチン」に結びつく。
家事の合理化と住居建築を関連付けることが重要視され設計されたこのキッチンは、当時の女性としてはまれにみる成功を遂げたウィーン出身の女性建築家マルガレーテ・シュッテ=リホツキィ(1897–2000)によるアイディア。当時から女性の労働が本格化することを見据え、家事と仕事の二重負担の軽減を動機につくられたこのキッチンは社会や女性にとってどのような存在となっていったのだろうか。
講演会では、リホツキィの活躍とシステムキッチンの歴史をたどりながら、家事と建築の関わりについて紐解いていく。私たちの生活に身近な「キッチン」という存在は、社会や女性にどのような夢と現実をみせ家庭に浸透してきたのか―。
その歴史について紐解いてみたい。
【日 時】2020年 3 月 1 日(日)14:00~16:00
【会 場】アートフォーラムあざみ野 3階 生活工房
【主 催】アートフォーラムあざみ野 (男女共同参画センター横浜北 / 横浜市民ギャラリーあざみ野)
https://artazamino.jp/event/azamino-salon-20200301/