スコットランド、スカイ島で最も歴史ある蒸留所が生み出す、力強いシングルモルトスコッチウイスキー「タリスカー」。スモーキーなシングルモルトスコッチの代表格ともいっていいだろう。個性ある味を求めるファンの中でも評価は高い。
そんな「タリスカー」がバレンタインを前に、プレミアムショコラとして有名な「ホテルショコラ」のペアリングイベントを開催。会場には、20名ほどのウイスキー好きが集まり、海に育まれたシングルモルトとシングルオリジンチョコレートの贅沢すぎる出会いを待った。
進行をつとめたのは、MHD モエ ヘネシー ディアジオのシングルアンバサダーのロバート(ボブ)・ストックウェル氏。「ボブさん」の愛称で親しまれる、業界の有名人だ。スコットランドを旅しながら、メーカーの蒸留所をまわり、ウイスキーを研究してきたという。ダンディーな見かけとはうってかわって、日本人的ジョークを繰り出しながら場をなごませていく。
そんなボブさんから、ウェルカムドリンクとして用意されたのは、タリスカー10年のハイボールに黒胡椒をオントップした「タリスカー スパイシーハイボール」。タリスカーの定番ハイボールだが、筆者ははじめて。ウイスキーのほろっとした苦みに潮の香り、さらにスパイシーな黒こしょうの風味が効いている。
■ボブさんが伝授するウイスキーの楽しみ方
ウイスキーとシングルオリジンチョコのペアリングを楽しむ前に、ウイスキーの基本的な味わい方をボブさんが伝授してくれた。
ボブさんが考える「ウイスキーの楽しみ方」は色、香り、味の3つがある。
1色を楽しむこと
ウイスキーは、熟成期間によって色の濃さも変わるので、色からそのウイスキーのストーリーをイメージ。ウイスキーのグラスをくるくるまわす(スワリング)したあとで、グラスをみること。ウイスキーのグラスの側面からゆっくりしたに落ちていくウイスキーをレッグ(ウイスキーの涙)という。度数が高いほど、ウイスキーがグラスの側面からゆっくりしたに落ちていくのだという。
2香りを楽しむ
スワリングしてウイスキーを空気に触れさせさせる。グラスを回し、ウイスキーに挨拶するつもりで鼻を近づける。口から息を吸い、口からそっと吐いてみよう。
3味を楽しむ
口の中でウイスキーを転がすことで、海っぽい香りや黒コショウのようなスパイシーさ、フルーティーさを味わうことができる。これに加えて最後に大事にしたいのはウイスキーをかっこよく味わうことだそうだ。
ウイスキーを心ゆくまで味わう下準備はこれにて完了。今日用意されたのはタリスカー(10年、ストーム、ポートリー、57°ノース、18年)のラインナップだ。
ここにホテルショコラのシングルオリジンチョコレートが並べられた。
■イギリス全土に100以上のショップとスクールを展開するカカオブランド
ホテルショコラは、イギリス全土に100以上のショップと、チョコレートスクールを展開しているカカオブランド。当日は、ブランドディレクター 長瀬智子氏から、ブランドの歴史やシングルオリジンチョコレートについてのレクチャーも。カリブ海にあるセントルシア島では、1745年から続くカカオ農園(RABOT ESTATE)を所有しており、持続可能な生産方法をとっている。このペアリングは、いうまでもなく相性抜群だろう。
ペアリングの最初は「タリスカー10年×カカオ75%ダークチョコレート コロンビア」だ タリスカーを代表する「タリスカー10年」は、力強いスモーキーさが魅力だ。まずはウイスキーのグラスをくるくるまわし、香りをかぎひとくちいただく。ついで、ダークチョコレートをひとつまみ口に入れ舌の温度で溶かす。
口のなかに苦みと甘みがほどよくミックスした感じで広がる。ウイスキーの苦みとダークチョコレートが相まってコクと酸味を感じる果実のような風味。口の中は幸福感でいっぱいだ。ややハイペースで杯がすすんでしまう。
「タリスカー」の独特のスパイシーさを求めるなら「タリスカー ストーム×カカオ53% キャラメリゼミルクチョコレート コロンビア」のメニューを。ブラックペッパーの風味と、ビターなショコラの組み合わせはまさに大人の味だ。
女性におすすめしたいなら、タリスカーの原酒をポートワインの樽で熟成させた「タリスカー ポートリー」を。少し赤みがかった色も美しい。これに「カカオ100%のダークチョコレートエクアドル」を組みあわせることで、リッチな味わいとカカオの奥深さを感じることができる。
ほかにもアルコール度数57%でボトリングされた「タリスカー 57°ノース×カカオ55%モルトミルクチョコレート ニカラグア」や「タリスカー18年×カカオ76%スーパーミルクチョコレート ニカラグア」もふるまわれ会場は盛り上がった。
■バレンタインに最もおすすめしたい1本はタリスカー18年。
もうすぐバレンタイン。
ボブさんにバレンタインにおすすしたいペアリングを聞いてみると、「タリスカー18年」という答えがかえってきた。
18年といえば、ウイスキーラヴァ―の間でも評判となったタリスカー渾身の1本だ。
このシングルモルトは長期熟成されてまろやかであるため、糖度の高いものから苦みのあるチョコレートまでどれにも合うとのこと、ぜひパートナーと試してみてほしい。またウイスキーとチョコレートを楽しむ前には、タリスカー・スパイシーハイボールで口の中をうるおすこともお忘れなくとのこと。
ウイスキーグラスを傾ける時間は、自分や相手と向き合う時間ともなる。バレンタインにはラグジュアリーな空間で、タリスカーとシングルオリジンチョコレートを味わいながら、いい時間を過ごしてみては。
■タリスカー
URL:https://talisker-online.jp
■ホテルショコラ