1位は川越市!幸福度や定住意欲度などに関する地域の持続性「市版SDGs調査2020」の結果は?

市民は自分の住んでいる街に対して、どれだけ満足しているのか。

ブランド総合研究所は、全国の政令指定都市、中核市、県庁所在市の83市を対象とした市民目線による悩みや社会の課題、幸福度や定住意欲度などに関する地域の持続性を明らかにする「市版SDGs調査2020」を実施した。

■「市版SDGs調査」
市民が感じている「悩み」「社会の課題」の全100項目と、幸福度や定住意欲度、満足度など計106項目からなる調査として設計。この調査は、持続的な発展のために、地域が直面している課題を明らかにし、住みやすい地域づくりにつながることを目的としている。

<調査結果の概要>
■1位は川越市。幸福度も1位
本調査では市民の生活についての評価指標である「幸福度」および生活の「満足度」、社会や居住市に対しての持続性につながる指標である「愛着度」と「定住意欲度」の計4つの指標の平均点を総合指標である「SDGs指数」を算出。

その結果、83市のうち最もSDGs指数が高かったのは、川越市(埼玉県)だった。

■3人に1人が「低収入・低賃金」に悩み
回答者自身や家族の問題として抱えている不満や悩みを、48項目の中から選んでもらったところ、83.3%は悩みがあると回答。

具体的な悩みとして最も多かった悩みは「低収入・低賃金」で、次に多かったのは「貯蓄・投資」、次いで「ストレス」、「運動不足」の4項目。SDGsのゴール(ジャンル)別では、「貧困」、「健康・福祉」に関連する項目で、上位10項目を占めている。

■社会の課題は「高齢化」がトップ
「社会として取り組むべき課題」の48項目の中で最も多かったのは「高齢化」で、27.5%。

次に多かったのは「いじめ・校内暴力・学級崩壊」と、「少子化」で27.3%となっている。

■平均では64%が「幸せ」と回答
83市平均では64.0%が「幸せ」と回答。1位は川越市で、次いで佐世保市、豊橋市、熊本市、姫路市と続く。

生活満足度が最も高かったのは豊橋市だ。

左:幸福度ランキング 右:生活満足度ランキング

■愛着・定住意欲は福岡市が1位
愛着度が最も高かったのは福岡市で、僅差で札幌市と金沢市、そして神戸市、京都市と続く。いずれも人口が多く、観光面でも人気の高い市となっている。

定住意欲度でも1位は福岡市。2位以下では神戸市、札幌市、金沢市と愛着度の上位の市が占めた。

一方で、「移住したい」と答えたのは83市平均で12.8%で、20代では16.6%、30代では13.0%だった。

左:愛着度ランキング 右:定住意欲度ランキング

■調査概要
全国の男女、15歳以上を対象に、2019年11月19日から12月23日にかけてインターネットで調査を実施し、13,753人の有効回答を得た。調査対象は政令指定都市、中核市、県庁所在市の計83市。

あなたの住んでいる地域は、いかがだろうか。

(田原昌)