白馬のスキー場がリフトなどの使用電力を「再生可能エネルギー」で賄う3日間を実施

暖冬の影響により、各地のスキー場で雪不足の状態が続いている。

そんな中、白馬のスキー場「白馬岩岳スノーフィールド」では、ゴンドラやリフトなどの使用電力を100%再生可能エネルギーで賄う『スノーリゾートから気候変動を考える3日間』を2020年2月2日〜4日に実施する。

■気候変動による深刻な雪不足
気候変動による暖冬の影響を受けて長野県内のスキー場では、深刻な雪不足の問題を抱えている。世界的にも豊富な降雪量と「Japow(Japan + Powder Snow)」と親しまれるほど人気の高い上質なパウダースノーを誇るエリアの一つである白馬においても、小雪による影響が出始めている。

白馬観光開発が運営するスキー場「白馬岩岳スノーフィールド」も雪不足により、2019-2020 冬季シーズンのオープンが前年より8日遅れ、年末年始を過ぎても山麓部まで滑走ができる状況にならないなど、過去稀にみる雪が少ないシーズンを過ごしており、地球の悲鳴を肌で感じる状況になっている。

■白馬観光開発におけるSDGsの取り組み


「雪」と「山」という大自然の恵みによって成立しているスキー場事業。

白馬観光開発は環境負荷の低いクリーンなスキー場経営に取り組むべく、「持続可能な開発目標」(SDGs)に賛同し、毎年の売上における1%以上相当をSDGs関連に投資・充当することで、今後5年間で白馬観光開発が排出するCO2を6%削減することを目標としている。

具体的な取り組みとして、乗り合いでの来場を促進するための「CARPOOL優先パーキング」の設置、場内照明のLEDへの切り替え、断熱効率向上による暖房利用の削減などを推進している。

■スノーリゾートから気候変動を考える3日間
こうした動きを加速すべく、2020年2月2日〜4日を『スノーリゾートから気候変動を考える3日間』として設定し、期間中に白馬観光開発が運営するスキー場の一つである「白馬岩岳スノーフィールド」において使用する全電力を100%、再生可能エネルギーで賄うこととした。

運営上必要となるゴンドラやリフト、降雪機の稼働における電力、各施設の電力などを太陽光、風力、バイオマス(生物資源)、水力、地熱などから成る再生可能エネルギーに切り替えることで、3日間でCO2排出量を14,255Kg- CO2から0Kg- CO2に減らすことを目指す。

なお、再生可能エネルギーは電力会社の「CO2フリーメニュー」を用いて、3日間で326,129kWh購入予定だ。

2020年2月2日には、白馬高等学校「Hakuba SDGs Lab」による『グローバル気候マーチ at 白馬岩岳スノーフィールド』を実施。

2020年2月4日には、パタゴニア×POW『Snow Activism フィルム上映&トークイベント』を開催する。

上映作品は、スコットランド、コロラドなど世界各地で気候危機と戦う活動家2名のストーリーに加え、日本でも2019年の2月にスノーコミュニティを代表して立ち上がったPOW Japan代表の小松吾郎氏にフォーカスを当てたストーリーの計3本を予定している。

上映後は、小松吾郎氏とパタゴニア社のスノーボード・アンバサダーの玉井太朗氏による、トークセッションも開催する予定だ。

貴重な自然環境を次世代に引き継ぐために、一人一人ができることは何だろう。そんな事を考えるきっかけになりそうなイベントだ。

【グローバル気候マーチ at 白馬岩岳スノーフィールド】
・開催日時:2020年2月2日 11:00/14:00
・集合場所:白馬岩岳スノーフィールド 山頂エリア スカイアークデッキカフェ前

Snow Activism フィルム上映&トークイベント】
・開催日時:2020年2月4日 19:30〜21:30(19:00開場)
・会場:白馬岩岳スノーフィールド ホワイトプラザ(長野県北安曇郡白馬村北城12056)
・参加費:無料(要予約)
・問い合わせ先:パタゴニア 白馬/アウトレット

(Yuko Ogawa)