ヨーロッパではとてもメジャーなスイーツ「チョコレート」と「マジパン」。その二つを集めた珍しい博物館が、チェコの首都プラハに近い街、ターボルにある。
石畳の旧市街を歩いていると、甘いチョコレートの匂いが通りに満ちてくる。その匂いに誘われるようにして元を辿って行くと、「Muzeum čhokolady a marcipánu Tábor(ターボル チョコレートとマジパンの博物館)」があった。
甘い匂いの元は、もちろんここだ。
入場券を買うと、チョコレートとマジパンのセットがもれなく付いてきた。
館内にはチョコレート作りの歴史や、チェコにおけるチョコレートのメーカーなどが紹介されている。「Orion(オリオン)」などは、今でも人気のチョコレート菓子のメーカーで、代表のチョコレートウェハースはお土産にもオススメ。
歴史や作り方のパネル展示だけでなく、チョコレートやマジパンで出来たオブジェも数多く展示されている。
チョコレートで出来た機関車や城などは、その巨大さに驚く。よく見ると、ネジなどの細かいパーツもチョコレートで出来ているのだ。さすがは手先の器用なチェコ人である。
2階には、あのミスタービーンとミニクーパーが我々を出迎えてくれた。
おそらく原寸大と思われるこのオブジェ、なんと57kgものチョコレートを使っているとのこと!もはやチョコレートの域を超えている。
また、マジパンで作られたターボルの街や、映画のワンシーンなど面白い展示がずらり。
なぜこれをチョコレートやマジパンで作ろうと思いついたのか不明なものもあるが、そこはチェコ人の面白さというところだろう。
さて、甘い匂いでチョコレートが欲しくなったら、1階にあるチョコレートバーに行くとホットチョコレートや、その場で作っているプラリネなどを買うことも可能。
面白い展示とは違って、チェコのチョコレートはとても美味しいので食べてみてほしい。
甘い香りに酔ってしまうほどの博物館。まさに、チョコレートのワンダーランドだった。
(田原昌)