富山平野の東側に屏風のごとく広がる3,000メートル級の立山連峰を横断する日本随一の山岳観光ルートである立山黒部アルペンルートをはじめ、国内屈指のV字峡黒部峡谷、その峡谷に造られた美しい弧を描くアーチ型の黒部ダムなど、四季折々の美しい表情を見せる富山。
夏の雄大な風景も圧巻だが、澄み切った空気に包まれる冬の富山もまた格別だ。そんな美しい大自然に抱かれた大人旅を紹介したい。
富山市内から望む立山連峰(12月) 写真提供:富山市観光協会
■冬の富山に“泊まる”!冬の花火の下で美肌湯に癒され、地魚と地酒を味わう
<つべつべ美肌湯「宇奈月温泉」>
冬の宇奈月温泉やまびこ橋 冬景色 写真提供:黒部・宇奈月温泉観光局
黒部峡谷上流の秘湯・黒薙温泉を源泉とした、富山県随一の規模を誇る「宇奈月温泉」は、黒部川の清流を思わせる無色透明・弱アルカリ性単純泉。昔から美肌の湯として知られ、近年は「つべつべ(富山弁でつるつる・すべすべを意味)美肌湯」として親しまれている。峻烈な冬の黒部峡谷の美しさを望みながら湯に浸かった後は、黒部漁港で水揚げされた新鮮な魚と美味しい地酒に舌鼓を打つ贅沢なプランはいかがだろう。
また、宇奈月温泉では1月から毎年恒例の「雪上花火大会」が開催される。夏の花火とはひと味違った冬の澄みきった夜空に打ち上る鮮やかな花火を楽しんでほしい。
■富山を訪れないと食べられない地元グルメを堪能し、“味わう”
<天然の生け簀「富山湾鮨」>
「天然の生け簀」と称される富山湾で獲れた新鮮な旬の地魚だけを握った「富山湾鮨」は、富山を訪れた人だけが味わえる至高の寿司だ。しかも提供店は県内約50店舗で、2,000~3,500円(税別)内とお得な価格。前日予約で特典もあるのでぜひチェックしてほしい。
<ローカル名物「富山ブラック」>富山ブラックラーメン 写真提供:富山市観光協会
■“観る”アートに触れて絶景に出会う
<アートとデザインの宝庫 富山県美術館>富山県美術館からの富岩運河環水公園と立山連峰 写真提供:とやま観光推進機構
富山県は、見ごたえのある美術館、博物館も多く点在しており、「アートスポット」として昨今新しい魅力を開花し注目を集めている。中でも、2017年に富岩運河環水公園のすぐそばに誕生した「富山県美術館」は、アートとデザインの魅力がたっぷりとちりばめられ、ワークショップやイベントも多数開催。見るだけでなく美術体験出来る新しいかたちの美術館だ。ピカソやミロといった20世紀初頭の巨匠たちの名画鑑賞や強いビジュアル訴求力を誇る屋上庭園「オノマトペの屋上」、ガラス張りの館内東面から望む雄大な立山連峰の絶景眺望はまさに圧巻。
スワロウベーグルフレンチトースト 写真提供:Swallow Cafe
さらに、館内にあるカフェ「Swallow Café(スワロウカフェ)」の人気メニューである、富山県産コシヒカリの米粉を使ったベーグルを、卵液に長時間浸けてから焼き上げる「スワロウベーグルフレンチトースト」は、中はフワフワ&モチモチで、外はパリッとした食感がイチ押し。ひと休みにぜひ、立ち寄ってほしい。
■富山の旅めぐりに、お得で便利な地鉄電車のフリーきっぷ
剱岳と富山地方鉄道 10030形 写真提供:とやま観光推進機構
宇奈月温泉から富山市内へのアクセスや、富山市内の移動は便利でお得な富山地方鉄道の1日フリーきっぷを使って、ゆったり楽しみながらグルメとアートを巡るのがおすすめ。車内から観る立山連峰もまた画になる。
冬の大人旅だからこそ楽しめる、富山ならではの温泉と美食を堪能する宿泊プラン。そして、食べ歩きクーポン券や県内の美術館をお得に回れるパスポートなどを使って、ぜひ、この冬は魅力あふれる富山へ出かけてみてはいかがだろう。
・立山黒部エリアサイト:https://www.tateyama-kurobe.com/
・富山市の観光公式サイト:https://www.toyamashi-kankoukyoukai.jp/
・立山映像ライブカメラ:http://www8.city.toyama.toyama.jp/kanko/live/
(Y.FUKADA)