“グランプリ”をその名に冠する「MINI JCW GP(3代目)」には、モータースポーツで培った技術が余すことなく投入され、とりわけサーキット走行において圧巻のパフォーマンスを発揮する。初代や2代目MINIでも設定された最速バージョンだけに、期待して待っていたファンも多いことだろう。
ポテンシャルの高さは一目瞭然だ。大胆なフロントエプロンやワイドトレッド、カーボンファイバーの編み込みが見えるホイールアーチカバー、大型リアスポイラー、ステンレススチール製のダブルテールパイプなど、レーシーかつエモーショナルな装備の数々がドライバーのハートを揺さぶる。
ボディカラーには専用に開発した「レーシング・グレー・メタリック」を採用し、見る角度によってライトグレーからブルーバイオレットへと移り変わることで力強さや深みを生み出し、ルーフとミラーキャップの「メルティング・シルバー」を鋭いアクセントとしている。
ボンネット下に鎮座する2.0Lの直噴ターボエンジンは、ベース車の「MINI JCW」から+75psの最高出力306psと最大トルク450Nmを発生。トランスミッションはトルセンLSDを搭載した8速ATが組み合わされ、0-100km/h加速は先代から1.1秒も速い5.2秒をマークし、最高速は21km/hアップの265km/hに到達する。
ニュル北コースでのタイムアタックでは、先代の8分23秒を約30秒も縮める最速ラップを記録したという。ちなみに先代は6速MTのみだったが、今回は8速ATのみ。これも時代の流れだろうか。
そのほか、10mmローダウンしたスポーツサスペンションや強力なブレーキシステム、情熱的なサウンドを奏でるスポーツエキゾーストシステムなどが搭載されている。
レーシーかつ上質なコックピットは、先代と同じくリアシートが外され、フロントシートの後ろにはクロスバーのみを装着。六角形の模様が刻まれた金属性のシフトパドルや専用デジタルメータークラスターなども装備する。日本向けは右ハンドル仕様のみで、価格は576万円。
(zlatan)
画像元:BMWジャパン
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