オーストラリアと言って思い浮かぶ地名はどこだろう?
シドニー、メルボルン、ブリスベン、ケアンズ、ゴールドコースト……、日本で有名な地名は全てオーストラリアの東側、南太平洋の珊瑚海とタスマン海に面している。しかし広大な大陸の西側、インド洋に面した西オーストラリア州にもまだ知らない魅力が詰まっていることをご存知だろうか。
成田から州都パースにANAの直行便が就航したことで俄然注目が集まっている西オーストラリア州。南半球はこれから春、そして夏を迎える。豊かな自然と近代的な都市、両方の魅力を堪能できる西オーストラリア州で春から夏へと開催されるイベントをご紹介しよう。
◾︎住みやすい街・パースへ8年ぶりの直行便就航
9月1日より、成田から西オーストラリア州の州都・パースへ、ANAの直行便が新規就航した。8年ぶりとなる日本からの直行便就航により、西オーストラリアへの旅が格段と便利に、快適になるのは確実だ。
「住みやすい街」として知られるパースは、温暖な気候に恵まれ、インド洋の美しい海、青く広がる空、悠々と流れるスワンリバー、ワイルドフラワーの花の饗宴が見られるキングス・パークなど、自然と都市とが心地よく調和した美しい街。日本との時差がわずか1時間のパースなら、到着した瞬間から暮らすような旅をスタートできる。
パースはまた、雄大な自然の宝庫、西オーストラリア観光の拠点としても最適で、あらゆる絶景ポイントへのアクセスが可能だ。
◾︎西オーストラリアは、これからが旅のベストシーズン
南半球に位置し、日本と季節が真逆の西オーストラリアは、これから春夏のベストシーズンを迎える。過ごしやすい気候でアウトドアレジャーが楽しめ、避寒地としても最適。また、大自然と共にグルメやアート、スポーツなどを楽しむ多彩なイベントが開催される。
・真珠祭り 2019年9月7日〜9月15日(ブルーム)
日本と縁のある港町”ブルーム”の多文化を祝う祭り
今年で49回目を迎える「真珠祭り」は、パースの北に位置し真珠養殖が盛んな港町ブルームで開かれる。これは、19世紀後期から様々な移民が集い、真珠養殖で栄えたブルームのユニークな多文化の歴史を10日間にわたって祝う祭り。正式名称が「SHINJU MATSURI」と、日本語が使われていることからも、ブルームと日本の繋がりの深さを感じらせる。
砂浜でロングテーブルを囲み、夕日を見ながらのディナー(ロングテーブルディナー)や、フローティングランタン祭りが人気。 様々な文化の伝統芸能やグルメ、アートなど多岐にわたるプログラムを楽しめる。
また、3月〜10月の満月の日には、月の光が海面を照らし、まるで月への階段のように見えることから「Staircase to the Moon」と呼ばれる自然現象が起こる。運が良ければ素晴らしい景色に出会えるだろう。
公式サイト https://www.shinjumatsuri.com.au/
・キングス・パーク・ワイルドフラワーフェスティバル 2019年9月1日〜9月30日(パース)
3千種のワイルドフラワーがパースに一堂に会する花の祭典
400ヘクタールもの広大な公園に、西オーストラリア州各地からワイルドフラワー約3千種が集められる花の祭典。世界中から花愛好家が訪れる人気イベントになっている。
キングス・パークは、イベント期間外でも、植物園や温室で1700種もの花々を見ることができる。またキングス・パークからの、パースの街並みとスワンリバーの眺めは必見だ。
・ウェスタン・オーストラリア・グルメ・エスケープ
2019年11月8日〜11月17日(マーガレットリバー・パース近郊)
世界中のフーディーズ(食通)が注目する盛大なグルメの祭典
世界の名だたるシェフたちを招待し、西オーストラリアの各所で、10日間にわたり開催されるワインとフードの祭典。
地元のワインやクラフトビール、フードの展示、有名シェフが腕を振るうイベント、テイスティング、クッキング・デモンストレーション、コラボレーションディナー、ビーチ・バーベキューなど魅力的なプログラムが目白押し。地元の新鮮な旬の食材を、美しいビーチや、鍾乳洞、木々が茂る森林など大自然を感じながら楽しむことができる。
公式サイト https://gourmetescape.com.au
・アイアンマン 西オーストラリア 2019年12月1日(バッセルトン)
日本からもエントリー多数!アイアンマンのクオリファイマッチ
世界最大級の一般参加型スポーツイベントのひとつ、アイアンマンのクオリファイマッチ。
数あるアイアンマンシリーズのなかでも、西オーストラリアは最もフラットなコースの一つで、「自己ベストを狙えるレース」として広く知られている。日本人にも人気があり、2019年は既に約70名がエントリーしている。
公式サイトはこちら
・フリンジ・ワールド・フェスティバル 2020 2020年1月17日〜2月16日(パース)
音楽、演劇、サーカスなど、幅広い芸術&パフォーマンスが集結
様々なアートやパフォーマンスが集結するごった煮感覚満載でカオスな楽しみが満ち溢れているのが、フリンジフェスティバル。
州都パースと近郊で開催される「フリンジ・ワールド・フェスティバル」は世界3大フリンジフェスティバルのひとつと言われ、2019年は85万人以上ものゲストが訪れた。期間中は、670以上のショーがパース中心部と郊外のいたる所で行われる。地元や世界のアーティストによる音楽ライブ、演劇、ダンス、サーカス、キャバレー、コメディ、フィルムなど、2020年も多彩なショーを楽しむことができるのは確実だ。
公式サイト https://fringeworld.com.au/
・パースフェスティバル 2020年2月7日〜3月1日(パース市内)
パースの夏を彩るマルチアートフェスティバル
1953年から開催される、南半球で最も古い国際芸術祭。世界中の人々を魅了する、パースの夏の風物詩となっている。
音楽、映画、ビジュアルアーツなど、アートやカルチャーにまつわる催しを3週間にわたってパース市内で開催。特に、巨大なマリオネットがパース中心部を行進する「ザ・ジャイアンツ」や、夜のキングス・パークをプロジェクションマッピングで彩る「Boorna Waanginy: ザ・ツリーズ・スピーク」(写真は昨年の様子)は必見。
公式サイト https://www.perthfestival.com.au/
・スカルプチャー・バイ・ザ・シー コテスロー 2020年3月 (パース市内)
人気ビーチが野外ギャラリーに!巨大彫刻の展覧会
毎年2週間にわたって開催される彫刻の屋外展覧会。パース市で一番人気のビーチ、コテスロー・ビーチが広大な屋外ギャラリーとなり、地元や世界中のアーティストによる70以上もの巨大な彫刻が展示される。
公式サイト https://sculpturebythesea.com/cottesloe/
再開発によりおしゃれなホテルやカフェを有する注目エリアへと生まれ変わるスワンリバーのウォーターフロント、エリザベス・キーに「ザ・リッツ・カールトン」が11月15日に進出。また、パース中心部にはウォールアートアーティスト マット・アドネートが手がけたアートシリーズ・ジ・アドネートがオープンするなど、話題のホテルが続々とオープン予定。
ANAの成田=パース線就航により、パースへの関心が一層高まっている今、旅の目的地に加えてみてはいかがだろう。
【問合せ】西オーストラリア州政府観光局 http://www.nonbiri-perth.com
(冨田格)