慰霊と平和祈願「奈良大文字送り火」開催

夏盛りの8月15日。旧盆として各地での慰霊の催しが行われたり、各家庭でも先祖を偲んで墓参することもあるだろう。

春日大社境内飛火野、高円山では8月15日、毎年恒例の「奈良大文字送り火」を開催。

今年は60回目を記念し、慰霊祭に先駆け、記念コンサートとパレードをJR奈良駅前広場から三条通りにかけて実施する。

■戦没者慰霊とともに世界平和を祈る行事へ

奈良大文字送り火は戦没者慰霊を目的として昭和35(1960)年に開始。

現在は災害などで亡くなった方々も含めて慰霊を行うとともに、世界平和を祈る行事として毎年8月15日に実施している。

春日大社境内の飛火野では18:50より、春日大社の神官による神式慰霊祭が行われ、引き続き寺院約30ヶ寺の僧侶による仏式慰霊祭が執り行われる。

仏式慰霊祭では奈良県出身のご英霊29,243柱のお名前が読み上げられ、一般の方もお焼香を行うことができる。

慰霊祭後の20:00からは、万葉集でも歌われた高円山にある火床に点火され「大」の文字が浮かび上がり、人々が祈りを捧げる。

点火後には、奈良高校OB・OG吹奏楽団「N.W.O.B」による演奏会が飛火野にて行われる。

■60回目の開催を記念するコンサートとパレード

陸上自衛隊第3音楽隊がJR奈良駅東口の駅前広場にて演奏を行った後、三条通りを通って猿沢池前まで演奏を続けながらパレード。奈良市消防団広報指導分団カラーガード隊による演舞もあり、無料で観賞できる。

■奈良大文字送り火の保存・継承

毎年、奈良大文字送り火の保存・継承を目的に協賛金を慰霊祭会場で募っており、協賛者には東大寺・狹川宗玄長老、大安寺・河野良文貫主、西大寺・大矢實圓長老により「大」と書かれたうちわを進呈。

今年は片方の面に、奈良市出身の画家・絹谷幸二氏による絵画を特別に掲載(広告入りうちわを除く)。

■奈良大文字送り火 行程

開催日:2019年8月15日(木)

15:30~16:00 記念コンサート(JR奈良駅東口 駅前広場)

16:30~17:00 記念パレード(三条通り~猿沢池)※記念コンサート・パレードは雨天中止

18:50~ 慰霊祭(春日大社境内飛火野)

20:00~ 点火(高円山)・演奏会(春日大社境内飛火野)

 

夏の奈良の風物詩である奈良大文字送り火。奈良方面へ旅行の予定がある方は足を延ばしてみては。

 

奈良市観光協会URL: https://narashikanko.or.jp/

 

(MOCA.O)