レーシング技術を市販車へ。さらに深化した「GT-R」の2020年モデル

GT-Rの2020年モデルでは、GT-R NISMOに採用されてきたターボレスポンス向上技術「アブレダブルシール」を全グレードで踏襲したほか、踏みはじめの効き感を向上させたブレーキ、より質の高い乗り味を求めたサスペンションチューン、アグレッシブ方向に設定したRモードのシフトスケジュールなど、さらなる熟成を図っている。

ボディカラーには、R34の人気色「ベイサイドブルー」をモチーフとした「ワンガンブルー」を採用。青色の透明ベースに、角度や光の当たり方によって見え方が変わる光干渉顔料を追加し、ミステリアスな色の変化を愉しめるカラーリングとした。

また、職人がひとつひとつ手作りで加工した青く輝くチタン製エキゾーストフィニッシャーや、新デザインのアルミホイールなども採用する。

ハイスペック版の「GT-R NISMO」は、より大きな深化を遂げている。まず、2018年のGT3レーシングカーから使用されているターボチャージャーを採用。形状を見直しながら枚数を11枚から10枚に減らした新たなタービンブレードによって、出力を落とすことなくレスポンスを約20%向上したという。

GT3レーシングカーを彷彿とさせるフロントフェンダーのエアダクトは、エンジンルームからの熱を逃がすだけでなく、フロントタイヤのダウンフォースを増やす効果も狙っている。

足回りでは、新開発の大径カーボンセラミックブレーキに注目したい。世界トップクラスの制動性能はもちろん、サーキットにおける高Gでの効きの良さと、一般道における低Gでのコントロール性の両立を実現したという。また、9本スポークの軽量・鍛造アルミホイールや新開発のハイグリップタイヤなども新たに採用している。

こういったバネ下重量の削減に加え、ボディ全体の軽量化も実現。カーボン素材を使ったルーフ・エンジンフード・フロントフェンダー、新開発のレカロシートなどによって、合計で約30kgもの軽量化を果たし、戦闘力をさらに向上させている。

■グレードおよび価格
GT-R 2020年モデル
ピュアエディション=1,063万1,520円
ブラックエディション=1,253万9,880円
プレミアムエディション=1,210万5,720円
NISMO=未定(5月中旬から先行予約⇒10月発売予定)

(zlatan)

画像元:日産自動車