歴史的・文化的に価値ある建物等が、国や自治体でも維持が困難になり、個人でも保管が難しく、廃れてしまうケースが増えている。京都の町家は7年間で5600軒以上が失われてしまったそうだ。
そこで、東南アジアを中心とした訪日旅行(インバウンド)専門の旅行事業を展開するティ・エ・エスが、「ReValue事業」をスタート。そのひとつとして、築300年のお堂「立本寺 四神閣」をリノベーションし、宿坊としてオープン。
「立本寺 四神閣」は、1708年(宝永5年)の大火後、移築された立本寺 祖師堂。四神閣の四神とは、東西南北の四方を守る神様のことで、立本寺 四神閣には「玄武(北)」、「青龍(東)」、「朱雀(南)」、「白虎(西)」という4つの神様の名称がついた部屋を用意。
立本寺 四神閣では、当時の外観、柱などは残したまま。歴史ある建物の中で新しい宿坊体験を実感できる。たとえば、早朝に本堂から響いてくる太鼓の音は、お寺らしい心地よい目覚めになるはずだ。また、静かな境内では、春には桜、秋には紅葉を楽しむこともできる。
ほかにも、西陣織を育んだ街・京都西陣で老舗帯屋であった歴史的意匠建造物京町家とその別邸として使われていた日本伝統家屋もリノベーション。一棟貸切の趣ある宿に暮らすように寛ぐことができる。
外国の方ならずも、日本人もぜひ泊まってみたい宿だ。
(Takako.S)