南仏プロヴァンス地方の大きな街、Avignon(アヴィニョン)。
かつて教皇庁が置かれたこの街の周辺ではワイン造りが盛んで、今でも旧教皇庁内にあるショップで手に入る。
さて、この地方を代表する「Côtes-du-Rhone(コート・デュ・ローヌ)」は、フランスのボルドーに次ぐ規模のAOCワイン産地であり、ローヌ川に沿って広がっているという。
安定した美味しさが楽しめるこのワインを頂きながら、南仏の料理を味わってみた。
場所は、入り組んだ路地に突如として現れるレストラン「Caveau du Théâtre(カヴォー・デュ・テアトル)」。地元民に愛される店だ。
ワインの赤を思わせるような、シックな色にまとめられた店内が大人の雰囲気を醸し出している。
料理は前菜にメイン、デザートもしくはチーズが楽しめるコース。
ワインは自分が好きなものを選んでも良いし、スタッフにお任せすると、好みや料理に合わせて選んでくれる。ここはお任せでお願いした。
前菜はサーモン。魚料理が多いのがプロヴァンスの特長で、素材の味を大切にしている。
選べる前菜のひとつ、フォアグラは驚きの大きさ。これにはワインが進んでしまう。
メインには、魚料理としてエビ、肉料理として鴨肉を注文。
マルセイユでとれた大きなエビが、トマトなどのソースと一緒になって登場。味が強すぎないので、エビ本来の味が楽しめる。
鴨肉は「Magret(マグレ)」と言って、フォアグラ用に肥育した鴨の胸肉である。ジューシーで焼き加減も絶妙。
最後にはイチゴのデザートか、チーズの盛り合わせ。
クセのあるチーズは、マーマレードやワインと一緒に楽しもう。
素敵な雰囲気の中、肩肘張らずに楽しめたプロヴァンスのコース「Menu(ムニュ)」。
スタッフも丁寧で親切にしてくれ、素晴らしいアヴィニョンの夜を過ごす事ができた。人気の店なので、予約することをお勧めしたい。
(田原昌)