越前海岸「くりや温泉あらき」で温泉と越前がにを堪能

越前海岸の海岸沿いにある越前温泉は厨(くりや)温泉・南部温泉・玉川温泉の3源泉を総称して呼ぶ。

越前温泉はぬるぬるとした独自の肌触りが特徴で、美人の湯としての評価も高く、健康増進や慢性便秘、疲労回復や冷え症などに効果がある。日本海を眺望できるロケーションの良さと、肌に柔らかな泉質で人気が高い温泉地だ。

厨温泉では「あらき」に宿泊した。旅館のすぐ向こうには海が迫り、車から降りると潮の香りが感じられる。

建物は5階建てであるがエレベーターがあるので上下階の移動も苦ではない。

客室は洋室が1室、和室が11室の全12室。

5階の和室に案内されると大きなサッシの窓から雄大な日本海、眼下には越前海岸が望める。

海の幸や鮑、蟹が満載のボリュームある夕食が待っているので腹ごなしに大浴場へ向かう。

大浴場は男女それぞれ温泉の内湯と露天風呂があり、温泉に浸かれば肌にまとわりつくようなぬるりとした感触に驚かされる。

露天風呂の先は日本海。空と海を感じてゆったりと温泉に浸れる至福を味わう。

夕食は豊かな越前の海に恵まれた新鮮な食材を使用した料理が部屋に運ばれる。

冬の越前の代表格「越前がに」をふんだんに使った豪快な料理は、異なる調理法によって飽きずにいただける。

船盛のお造りは蟹・烏賊・甘海老・鮪・鰤・鮑と多岐にわたり、どれも新鮮。

焼きガニは七輪の炭火で香ばしくふっくらと。

踊り焼きの鮑はひとりにまるまる1個。口に含めば火が通り柔らかくなった鮑がバターの香りと相まってなんともおいしい。

宿の自慢の鰈の煮付けはこっくりと中まで味が沁みて殊のほかおいしい。おなかがいっぱいになっていたがこちらも箸が進む。

冬の楽しみのひとつ、蟹と温泉が堪能できる宿であった。

 

「くりや温泉あらき」では、昼のコースも受け付けている。越前海岸沿いのドライブの折りは、日本海を見渡す温泉と豪華な食事をいただいてみては。

 

住所:福井県丹生郡越前町厨25-22

くりや温泉あらき:http://www.echizen-araki.jp/

 

(小椚萌香)