約20年ぶりに復活した新型「8シリーズクーペ」は、ほぼ同じサイズの6シリーズを凌駕するオーラをまとう

新型8シリーズクーペは、スポーティ・優雅・官能という要素を高次元でバランスさせた贅沢な2ドアクーペ。低く伸びやかなシルエット、美しく流れるルーフライン、艶麗なリヤフェンダーなど、見る者の視線を奪う要素がそこかしこに溢れている。

ボディサイズは、全長4,855×全幅1,900×全高1,345mm。6シリーズのそれ(4,895×1,895×1,370mm)とほぼ同じサイズでむしろ少し短いのだが、カッコよさや存在感は明らかに格上。いや、6シリーズも十分にカッコいい。しかし、8シリーズクーペがまとうオーラが強烈すぎるのだ。

コックピットの仕立ては、贅沢でありつつ走る気持ちを駆り立てるもの。シフトノブは透明度が高いクリスタル製となり、その中には数字の「8」が浮かび上がる演出が施されている。ベンチレーション付きの上質なメリノ・レザーシート、Harman Kardon製のオーディオ、アンビエント・ライトなども標準装備される。

心臓部も強力かつ官能的だ。新開発の4.4L・V8ツインターボエンジンは、6シリーズなどに搭載される先代V8から+68psとなる最高出力530ps/5,500-6,000rpm、最大トルク750Nm/1,800-4,600rpmを発生。8速AT・xDrive(4WD)と組み合わされ、0-100km/h加速=3.7秒という力強く伸びやかな加速とともに、フラップ制御式スポーツ・エキゾーストシステムによって官能的なサウンドを放つ。

足回りには、アダプティブMサスペンション・プロフェッショナルを採用。これは従来のダンパーに加え、電子制御アクティブ・スタビライザーを装備することでロール特性を調整し、俊敏な高速コーナリングから快適なクルージングまでを実現するという。

運転支援システムはもちろんBMWとして最高レベル。また、使う機会はあまり想像できないものの、最大50mまでの直前に走ったルートを記憶し、それと同じルートをバックで正確に戻るというリバース・アシスト機能も採用された。価格はモノグレードとなる「M850i xDrive」で1,714万円。

ちなみにライバルのSクラスクーペの中では「S560 4MATIC クーペ(1,810万円)」がガチンコになる。こちらは全長5,035×全幅1,900×全高1,420mmで、心臓部の4.0L・V8ターボは最高出力469ps/5,250-5,500rpm、最大トルク700Nm/2,000-4,000rpmというスペックになる。

(zlatan)

画像元:BMWジャパン