映画にも登場した、ウィーンの老舗カフェ「Café Mozart」で一息

ウィーンの観光の中心、ウィーン国立歌劇場やホーフブルグ宮殿にほど近い「Café Mozart(カフェ モーツァルト)」は、華やかな街らしい老舗カフェのひとつだ。

オペラを見た帰りや、中心部の観光に疲れた観光客が多く立ち寄る人気店であり、季節によっては非常に混雑する。

訪ねた時は天気の良い日だったので、ほとんどの人が店内よりも外にあるテラス席でカフェを楽しんでおり、とても賑やかだった。短い夏を堪能する、ヨーロッパらしい風景だ。

カフェに入ったら、ウェイターが席まで案内してくれるので待とう。英語がバッチリなので不安はない。

高めの天井からはシャンデリアが下がり、濃いめの色の木をベースにした壁や椅子が落ち着いた雰囲気を醸しだしている。この派手すぎないおしゃれな基調が、ウィーンの老舗らしくていい。

イラスト付きの楽しいメニューには、ドリンクやケーキだけでなく、食事も並ぶ。朝食メニューもあり、これがウィーンのカフェの特徴。

さて、今回は一休みということでケーキとドリンクを注文。豊富なケーキは老舗パティスリーの「Landtmann(ラントマン)」製で、中でも「Mozart Torte(モーツァルト・トルテ)」とアップルパイのような「Apfelstrudel(アップル・シュトゥルーデル)」が看板メニュー。

モーツァルト・トルテには、モーツァルトの肖像付きのチョコレートプレートがのっており、ふわりとしたピスタチオクリームにチョコレートのスポンジがあう。

ドリンクは夏場なら冷たいものもあり、ホームメードのレモネードがさっぱりしていて美味しかった。アイスコーヒーは日本のものとは若干違うので、イラストと内容をよく見て注文しよう。

ホットチョコレートのひとつである「Mozart Schokolade(モーツァルト ショコラ)」を注文すると、お土産の定番「Mozartkugel(モーツァルト・クーゲル)」がひとつ、ついてくる。クリームの上のピスタチオのソースに合わせたカップ&ソーサーの緑色が美しい。

今では恵比寿駅でも聞こえる、エビスビールのテーマ曲として有名な「第三の男」。カフェ・モーツァルトはその映画が撮影された事でも有名な老舗カフェだ。

ウィーンの歴史とともに歩んできた老舗カフェはたくさんある。それらを巡ってみるのも、ウィーンという街の楽しみ方の一つだろう。

(田原昌)