美しい二本松の菊「千輪咲」が咲き誇る!シンガポールの人気植物園で展示

福島県二本松市では、かねてより「菊人形」や、一本の茎から数百、数千の菊花を咲かせる「多輪咲」などの高い技術による「魅せる菊」づくりを続けている。

園芸作品として魅せるだけではなく、現代の多様なシーンや空間の彩りに菊を活用してほしいという想いから、二本松の菊の魅力向上を目指す「菊のまち二本松ブランディングプロジェクト」を立ち上げた。

■『ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ』にて展示
今回プロジェクトの趣旨が理解され、シンガポールの人気植物園「ガーデンズ・バイ・ ザ・ベイ」のフラワードームエリアにて、2018年9月中旬より見頃が終わるまでの約1ヵ月程度、二本松市の菊「千輪咲」が試験展示されることとなった。

「千輪咲」は独特な技術により作られる菊の花で、二本松市から海外への輸送・展示は初めての試みとなる。

■千輪咲とは
「千輪咲」は、園芸菊の粋を極めた職人が約2年の歳月をかけて、一本の茎から枝分かれを繰り返させて千輪もの菊花を咲かせるまでに育てあげた生花。二本松市でも栽培できる職人は数人のみと いう希少な技術だ。

育て始めの1年は枝数をたくさん増やすため、茎の先端だけを摘んで枝分かれさせる「摘芯」という作業を繰り返す。さらに開花を抑制するために、夜間も光を当てて管理。

2年目になると花芽を育て、つぼみをつける。つぼみひとつひとつに花を支えるための「輪台」を 付けながら、ドーム型の枠に合わせて花の位置を固定して仕立てていく。

生花であるため、花持ちの良い菊といっても、開花は約4週間程度。限られた期間に大輪の花を咲かせる様子は花火を思わせ、日本的な情感を誘う。

プロモーション動画では千輪咲の構造が一目瞭然。英語と日本語の2ヵ国語対応となっている。

■今後の出展予定
例年10月から行われる「二本松の菊人形展」と同時開催で、新しいスタイルで菊と親しみ、楽しめる「にほんまつ Mumフェスティバル 2018」を初開催。

また、10月19日(金)〜28日(日)には、昨年大好評だった「DESIGNART 2018」の出展が決定しているほか、今後も展示会等の機会を捉えて二本松の菊の魅力を発信していく。

 

品評会などの花そのものを鑑賞する場から、多様なシーンへの展示、そして海外へ。二本松の「菊」への想いはさらに広がりそうだ。

プロジェクトURL:http://senrinzaki.jp/
動画:https://youtu.be/PtYndjuGKb8
動画英語版:https://youtu.be/WbRT-S0vWFM

(田原昌)