WRX STI タイプ RA-Rは、STIの創立30周年を記念して開発されたコンプリートカー。STIとはスバルのモータースポーツを統括する会社で、クルマの本質である「走る・曲がる・止まる」という性能を極限まで突き詰めることを生業としている。
今回のタイプ RA-Rでも卓越したノウハウや経験を活かし、「軽さ・速さ・愉しさ」をテーマに、WRX STIのパフォーマンスをさらに向上した。
また、2017年秋に発売された「S208(626万4,000円~)」は運動性能とプレミアム感の両方を追求したモデルだったが、今回のタイプ RA-Rは運動性能に特化したモデルとされている。その分、ほぼ同等の性能ながら、バーゲンともいえる価格が実現できたといえる。
運動性能に特化した分、軽量化のアプローチもシンプルだ。今回はパーツそのものの取り外しや軽量化パーツの採用によって、WRX STIから約10kg軽く、歴代のコンプリートカー「S208」や「S207」と比べると約30kgも軽く仕上げることに成功している。
搭載するエンジンは、S208譲りの改良型EJ20=2.0Lの水平対向4気筒ツインスクロールターボ。最高出力329ps/7,200rpm、最大トルク440Nm/3,200-4,800rpmというスペック自体はS208と同じだが、軽量化によってパワーウェイトレシオは「S208」より優れた4.498kg/psをマークしている。
また、剛性を上げたパフォーマンスシュラウドや低背圧パフォーマンスマフラーを採用し、どこまでも回したくなるような回転フィールと高揚感あふれる排気音を実現したという。
足回りでは、専用開発したダンパー&スプリングや、ハイμブレーキパッドを採用したブレンボ製ブレーキシステムを装備したほか、国内メーカーとして初めてミシュラン「パイロット スポーツ 4S」を装着し、限界性能を高めるとともに安心感を生み出している。
豊富なSTIパフォーマンスパーツなどを活用し、ドライバーの感性に合わせてさらにカスタマイズする楽しみが残されている点も、好き者には堪らないだろう。
(zlatan)
画像元:株式会社SUBARU
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