京都・宇治の花の名所、三室戸寺と紫陽花

今やすっかり欧米で有名な「京都・宇治の抹茶」。世界遺産である平等院や宇治上神社が鎮座していることもあって、多くの観光客が訪れる場所だ。

平等院よりずっと奥の方になるのだが、三室戸寺は花で有名な寺。5月中旬まではツツジやシャクナゲが咲き、山のようになっているツツジ庭園が美しい。

そしてこれからの季節が、三室戸寺の最も美しい時。

ツツジ庭園の隣、少し谷になっている所にある「あじさい園」の紫陽花が見頃を迎えると、多くの人々が訪れるようになる。

額アジサイや珍しい紫陽花など、約50種類1万株も咲くのだから圧巻だ。夜間のライトアップもするそうなので、こちらも要チェック。今年の開園は6月1日から7月8日である。

花の庭園や石庭に対し、本堂はずっと上の方にある。

急な石段を登り切ると、そこで迎えてくれるのが「宇賀神」の笑顔。翁の頭に蛇の体。ちょっと不思議なお姿だが、金運や健康長寿の御利益があるのだそう。是非触っていって欲しい。

本堂前に広がるのは、大きな水鉢に植えられた蓮。こちらの見頃は6月下旬から8月。
古代蓮なども咲き、本堂とのコントラストが美しい。

花を楽しんだ後は、やはり宇治茶を堪能しよう。今回お邪魔したのは「伊藤久右衛門」。江戸時代から続く宇治茶の名門だ。

こちらでは現在「紫陽花まつり」として、紫陽花をイメージした和スイーツを展開。数量限定、そして7月8日までの期間限定なので早めに足を運びたい。

しっとりとした紫陽花のような「紫陽花パフェ」は、見た目にも美しい。

特に、一番上にのせられた「紫陽花きんとん」の色合いと、抹茶餡を包んだ程よい甘さがたまらない。全体的に抹茶の味を損なわない甘さになっているので、食べた後もホッとする。

これからが紫陽花の季節。美しい花を愛でに、そして素敵な和菓子を堪能しに宇治を訪れてみては?

(田原昌)