丸ノ内線新型車両2000系の登場!2019年2月から営業運転開始予定

赤のイメージが強い、東京メトロの丸ノ内線。約30年にわたり活躍している「02系」に代わる新型車両「2000系」の導入が決定、2019年2月から運行を開始する予定だ。

本車両は、銀座線1000系で培った技術を更に発展させた最新技術を採用するとともに、丸ノ内線の特徴から導き出したキーワード「地上・活気・先進的」に基づき、世界有数の大都市“TOKYO”に活力を与えるインパクトのある形状や、四季に映える鮮やかな「グローイング・スカーレット(Glowing Scarlet)」を車体カラーに取り入れるなど斬新なデザインとなった。

■デザインコンセプト
鉄道車両のデザインを数多く手掛ける福田哲夫氏・福田一郎氏の監修のもと、「色〜四季に映える鮮やかな挿し色」「形〜活力あるTOKYOのカタチ」「機能〜安心を支える先進の機能」のデザイン3要素に織り込み車両コンセプトを策定。

■デザイン
外観は「グローイング・スカーレット」の車体と丸ノ内線の代名詞である「サインウェーブ」を織り込んだ車体デザイン。

内部には開放的な車内空間を演出する、球面形状の天井パネルを採用。また、車端部の窓には東京メトロ初となる丸窓を採用。

■安全・安定性向上(一部)
・曲線走行時の安全性向上とレールと車輪の摩擦によるキシリ音を低減。
・万が一駅間に停止した際にも最寄駅まで走行できる非常走行用バッテリーを搭載。
・日本の地下鉄で初めてとなる「CBTC(無線式列車制御システム)」や、通話品質・データ通信等の機能向上が可能なデジタル空間波無線を搭載できる構造。

■車内快適性の向上(一部)
・これまでより約1.4倍の冷房能力を持った冷房装置を導入。
・一人あたりの座席幅を拡大するとともにクッション性を改良し、座り心地を向上。
・1編成6両全ての車両に小物が置けるテーブルや荷物掛け、携帯電話など小電力の充電が可能なコンセントを設置(メトロ初)。

丸ノ内線の主な歴代車両
■300形
1954年の丸ノ内線開業に合わせて作られた車両。当時の総裁がロンドン視察に行った際に見つけた「ベンソン&ヘッジス」という真っ赤な煙草ケースと観光バスに施されていたステンレスの波模様をもとに、スカーレットミディアムの車体にステンレス製のサインウェーブを組み合わせたデザインが完成。

■500形
池袋~新宿の開業に向けて製造。アルゼンチンのブエノスアイレス市に譲渡したが、若手社員への技術の伝承及び鉄道技術の発展に貢献した車両として保存、復元することを目的に一部日本に里帰りした。

■2000形
銀座線として活躍していたが、1968年から丸ノ内線分岐線用の車両として転籍。

■02系
300形の面影を残したデザインをアルミ無塗装車体で表現するために、先頭形状と識別帯でその特徴を表現。500形が引退してから姿を消したサインウェーブが復活した。

新宿や池袋といった通勤にも重要な駅をつなぐ丸ノ内線。新車両の活躍が楽しみだ。

(田原昌)