「箱根につづく時間を 優雅に走るロマンスカー」3月中旬デビュー!

旅には欠かせない鉄道。新型車両の登場というのは、わくわくするものだ。

小田急電鉄では、新型特急ロマンスカー「70000形」の車体がいよいよ完成し、愛称を「GSE」に決定。これは、開発コンセプトである「箱根につづく時間(とき)を 優雅に走るロマンスカー」をもとに、優雅さをあらわす「Graceful」を用い、『Graceful Super Express』を略したものである。

カラーリングは、車体を「薔薇」の色を基調とした「ローズバーミリオン」、屋根部を深い赤色の「ルージュボルドー」とし、側面にはロマンスカーの伝統カラーである「バーミリオンオレンジ」の帯をあしらう。

今後は各種の試験、乗務員の習熟訓練などを経て、複々線を使用した新ダイヤと同じく、2018年3月中旬に一編成目が就役し、箱根観光列車を中心に営業運転を開始する。

車両の特徴として、展望席は大型の一枚ガラスを採用し、ガラスの取り付け角度と座席の位置、ガラスの両側にある支柱の位置と形状を工夫することにより、前方の眺望を格段に向上させた。また、先頭車両は荷棚を無くすことで空間を創出し車内全体をより開放的にしている。

さらに、車両側面窓はVSEやMSEよりも30cm高い100cmとしたうえで、窓の繋ぎ目を極力少なくした連続窓とすることにより、流れ行く沿線の四季折々の風景を存分に楽しめるようになっている。

そのほか、左右の振動を抑制する装置の導入によって揺れを抑制し、授乳時や体調不良時などに利用できる多目的室、大型荷物が収納できるスペース、座席下部に荷物を収納できるスペースなど快適な車内空間を実現した。

さらに、車内無料Wi-Fiシステムによるインターネットへの接続環境の整備に加え、展望ライブ映像やGSEメイキングビデオなどが楽しめる多言語に対応したGSE専用のコンテンツを配信する。

様々な工夫や配慮を懲らした新しい特急ロマンスカー。箱根を走るその日が待ち遠しい。

■運行(予定)
土休日:新宿~箱根湯本 3~4往復
平日:新宿~箱根湯本 2~3往復

■編成
7両固定編成(ボギー車・編成長約142m)

■編成定員
400名(全席指定)

■デザイン設計
ポンピドゥーセンター(フランス・パリ)、関西国際空港旅客ターミナル(大阪府)等を手がけた「岡部憲明アーキテクチャーネットワーク」

■特設サイト:http://www.odakyu.jp/gse/

(田原昌)